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日本オラクル、ファイル転送の統合管理製品を追加した「Oracle SOA Suite 12c」

 日本オラクル株式会社は17日、システム連携基盤「Oracle SOA Suite」の新版「同 12c」を発表した。クラウド、モバイル、Internet of Things(IoT)のシステム連携を単一基盤上でシンプルに実現できるという。

 「Oracle SOA Suite」は、単一基盤上で異種環境を統合できるシステム連携ソフトウェア群。今回はまず、オプションとして、ファイル転送の統合管理製品「Oracle Managed File Transfer」を追加した。ファイル転送を統合的に管理し、全社システムを横断した異種のFTPポイントを連結できるので、ファイル転送のスケジュール設定や実行監視といった煩雑な業務が統合され、コスト低減、エラー削減が可能になるという。

 クラウド連携については、Oracle Sales CloudやOracle Marketing Cloud、SalesforceなどのSaaS型アプリケーションとオンプレミスアプリケーションとのデータ連携を、単一の基盤上で実現するアダプタ「Oracle Cloud Adaptors」を用意している。現在、約300種類のアプリケーションやテクノロジーに対応しており、今後も新しい対応アダプタを随時提供するとのこと。さらに、独自にアダプタを開発する企業やパートナーに向けては、開発キット「Oracle Cloud Adapter Software Development Kit」を提供するとした。

 モバイルへの対応強化では、RESTとJSONに対応したほか、XMLをJSONに自動変換する機能を追加した。

 IoT環境については、複合イベント処理基盤「Oracle Event Processing」を提供し、ビッグデータの分析結果に基づいて、イベント処理ロジックへの直接的な反映を行えるようにしている。企業が過去に実施したシステム構築のベストプラクティスをテンプレート化し、短期開発を実現できる点も特長で、統合開発環境「Oracle JDeveloper」やOracle Event Processingと同一のインターフェイスを提供するとのこと。

 また、機能強化された業務プロセスのリアルタイム監視・分析ツール「Oracle Business Activity Monitoring 12c」により、業界標準のスタースキーマ形式でデータを蓄積し、重要な指標を即座かつ柔軟に評価できるとした。

 価格は、10ユーザー利用の場合で、「Oracle SOA Suite 12c」が13万400円(税別)から、「Oracle Managed File Transfer」が6万5300円(税別)から。

石井 一志