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オラクル、「Tuxede 12c」などの機能を強化~コンサルサービスも拡充

 日本オラクル株式会社は25日、分散トランザクション処理ソフト「Oracle Tuxedo 12c」、およびのIBMメインフレーム専用のアプリケーションをオープン環境へ移行する「Oracle Tuxedo ART 12c」について、機能強化版を提供すると発表した。

 「Tuxedo 12c」は、C/C++/COBOLなどで開発されたアプリケーションを、オープンな分散システム環境で動作できるようにするミドルウェア製品。今回の機能強化では、アプリケーションに対してさらなる信頼性、可用性、パフォーマンス、拡張性を提供できるようになるという。

 具体的には、ドメイン間通信の遅延が解消され、エンジニアド・システム「Oracle Exalogic Elastic Cloud(以下、Oracle Exalogic)」と組み合わせた環境で稼働するアプリケーションの処理速度が最大4倍向上する。また、「Oracle WebLogic Server 12c」「Oracle Real Application Clusters」間の分散トランザクションの最適化により、スループットが最大100%向上するとのこと。

 さらに、管理ツール「Oracle Business Transaction Management」との統合により、「Tuxedo 12c」上で稼働するアプリケーションの管理と監視を簡略化したほか、Javaアプリケーション開発のための機能が拡張され、新規または統合サービスを市場投入するまでの時間を短縮できるようになった。

 一方の「Tuxedo ART 12c」は、IBMメインフレーム専用アプリケーションの移行を迅速化し、リホストしたアプリケーションの管理とサポートを強化する製品。メインフレームアプリケーションの移行が迅速化され、アプリケーションがLinux/UNIXサーバー、オラクルのエンジニアド・システム、クラウド環境上でより効率的に実行できるようになる。

 今回の機能強化では、「Oracle Exalogic」へさらに最適化することで、従来のx86サーバーとの比較で、最大7倍のパフォーマンス向上を実現したとのこと。

 なお日本オラクルではパートナー企業とともに、IBMメインフレームのユーザーに対し、オープン環境へ移行する際の提案・製品・技術支援を行うため、無償コンサルティングサービス「Architecture Insight for Modernization」、および有償のコンサルティングサービス「Project Formulation Service for Modernization」も提供する。

 また、COBOL、C以外のプログラミング言語のアプリケーションの移行や、日本メーカー製メインフレームからのオープン環境への移行に関しては、パートナー企業と協業し、「Tuxedo」または「Tuxedo ART」を基盤としたオープン化の提案を行い、ソリューションや技術サポートを提供するとしている。

石井 一志