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阪急阪神HDグループ60社の共通経理システムが完成、NECが支援

 アイテック阪急阪神株式会社は、2014年4月にNECと共同で、阪急阪神ホールディングス(HD)グループ60社を対象に共通経理システムを導入した。システムの保守運用業務のコスト削減、連結決算業務の早期化などを実現したという。

 阪急阪神HDは、都市交通、不動産、エンターテイメント・コミュニケーション、旅行、国際輸送、ホテルの6つのコア事業を展開している。従来、グループ各社は異なる経理システムを利用しており、多大なシステムの保守運用コストや連結決算の早期化に伴う業務負荷の増大が課題となっていた。

 新システムは、NECのERPソフト「EXPLANNNER/Ai」の会計・債権・債務機能をノンカスタマイズで導入。その際、標準業務フローの作成、勘定科目などの各種マスタ、セキュリティなどの環境情報が設定された標準テンプレートの作成、従来システムからのデータ移行ツールの作成などを行い、効率化を図った。

 その結果、同グループではそれぞれのシステムを個別に導入した現行システムに比べ、初期導入コストを58%、運用保守コストを14%削減できたという。また、連結決算業務を効率化するとともに、今後の会計基準や税制変更時の迅速なシステム対応手順も確立したという。

 なお、今回の導入プロジェクトは、阪急阪神HD、経理・人事業務のシェアードサービス事業を行う阪急阪神ビジネスアソシエイト、アイテック阪急阪神の3社が立案し、アイテック阪急阪神とNECが導入作業を担当した。

 今後、アイテック阪急阪神は今回の実績・ノウハウを踏まえ、グループ外の顧客に向けて導入支援サービスなどの展開も考えている。

川島 弘之