ニュース

ANA、商用DBから脱却へ――アシストがガイドライン策定を支援

 株式会社アシストは17日、ANAグループの情報システムを支えるANAシステムズ株式会社に「PostgreSQLコンサルティング支援サービス」を採用されたと発表した。

 航空業界のIT企業として、エアラインビジネスに直結した企画・提案、大型プロジェクトの受託開発、フィールド展開から稼働後のシステム運用までを手がけるANAシステムズは、2008年より、情報システムの品質と運用効率の向上を目的に「標準ガイドライン」を作成。システム開発プロセス、インフラアーキテクチャ、構築・設定情報を含んだもので、同ガイドラインを通じて開発の効率化や迅速な障害対応を実現してきたという。

 情報活用基盤となるデータベース(DB)に関しては、これまで商用データベースに構築・運用してきたが、2012年よりANAグループ全体の目標である「コストの最適化」に向け、オープンソースDBへの切り替えを視野に検討を開始。

 成功すれば、商用DBの保守費用などコスト面での大幅な最適化が見込めるため、その切り替え条件やオープンソースDBの構築・運用に関するガイドライン策定も模索。2013年6月にアシストの「PostgreSQLコンサルティング支援サービス」の採用を決めた。

 同サービスは、PostgreSQLおよびエンタープライズ向け機能が充実した「Postgres Plus Enterprise Edition(以下、Postgres Plus)」を採用することが顧客ニーズに合致するかという判断段階から、PostgreSQLおよびPostgres Plusの導入効果を最大限に引き出し、短期間で最適な環境構築までを支援するもの。具体的には、PostgreSQLおよびPostgres Plusの適用検証、適用ルール策定、構築・運用・チューニングなどの各種ガイドライン策定までを支援した。

 ANAシステムズは、2013年8月に「PostgreSQLガイドライン策定プロジェクト」を発足し、2014年3月末にはガイドラインの策定を完了。今後はシステム更改のタイミングでシステムの特性に応じたDBの策定を行い、その選択肢の1つとしてPostgreSQLおよびPostgres Plusを加えられる。

 このガイドライン策定経過については、7月4日に東京で開催される「アシストフォーラム 2014」で詳細が発表される予定。

川島 弘之