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NTTデータと中華電信研究院、通信事業者向けSDN技術の共同研究を開始

 株式会社NTTデータと台湾の中華電信研究院(Chunghwa Telecom Laboratories)は10日、通信事業者のネットワークにSDN技術を適用するための共同研究を、6月より開始したと発表した。

 中華電信研究院は、固定通信・移動通信の両方を手がけている台湾の通信事業者、中華電信傘下の研究機関。これまで、コスト削減やネットワークサービスの高度化など、キャリアネットワークの課題を解決するためのSDN活用について、検討・研究を進めてきた。今回の研究ではそうした知見と、NTTデータの持つSDNコントローラ開発についての知見を共有することにより、国内外の通信事業者が求めている柔軟性・拡張性の高いネットワークインフラの実現を目的として、共同研究を実施するという。

 具体的には、SDNを活用して、ネットワークノードの集約や管理の一元化、および負荷状況や契約グレードに応じた動的な経路制御・QoS制御などを行うことにより、設備コスト・運用コストの削減とネットワークの信頼性向上、サービス開通時間の短縮などを実現するソリューション開発目的を目的としており、協業において中華電信研究院は、主にネットワークサービスのアプリケーション部分を担当。一方のNTTデータは、主にネットワーク機器を制御するソフト部分を担当する。

 今後、両社では共同研究の成果物をまとめ、国内外の通信事業者の商用ネットワークへその成果を適用していく予定。また両社は、今後もSDN分野における技術開発を連携して進め、日本および台湾における通信事業者向けSDNソリューションのビジネス展開を推進するとしている。

石井 一志