ニュース

ISID、HPC環境を必要なだけすぐに使える「PLEXUS CAE」

構造・流体・衝突解析などを時間課金で

 株式会社電通国際情報サービス(ISID)は23日、製造業向けクラウド「PLEXUS(プレクサス)」の新サービスとして、大規模な解析実行環境を必要なだけスピーディに構築・提供するクラウドサービス「PLEXUS CAE」を発表した。7月から提供する。

 PLEXUS CAEは、AWSのクラウド上で、ユーザーが選択した解析ツールやサーバー構成などに応じたHPC環境を構築し、従量課金制で提供するクラウドサービス。解析実行環境の構築から実行後の環境抹消までを自動で行い、一連の処理を高速・簡便・安価に提供するという。

 マシン調達やアプリ設定など解析に必要な環境構築作業は、ISIDが独自に開発したコントロールサーバーにより自動化される。ユーザーはWeb GUIからの直感的な操作だけで、自社の解析ニーズにあったHPC環境を調達できる。

 ハードウェア利用時は、時間単位で使った分だけの従量課金制。計算処理後との解析サイズに応じて都度サーバーを選択できるため、必要な解析リソースを無駄なく活用できる。当月や累積の利用実績をWeb画面上で管理する機能も備え、利用料の上限やアラートなども設定できる。

計算モデル選択画面
解析マシン設定画面
登録完了画面

 解析ツールは、機構・構造・流体・衝突などの9種類から選択でき、今後も拡充する予定。ISIDは「クラウド上で大規模解析環境を自動構築するCAEサービスの提供は、国内で初」としている。現9種類のツールは以下の通り。

解析種別解析ツール名提供元
構造解析MSC Nastranエムエスシーソフトウェア
機構解析Adamsエムエスシーソフトウェア
音響解析Actranエムエスシーソフトウェア
希薄気体解析DSMC-Neutralsウェーブフロント
衝突解析PAM-CRASH日本イーエスアイ
衝突解析LS-DYNALivemore Software Technology
形状簡略化ASFALISエリジオン
流体解析STREAMソフトウェアクレイドル
流体解析SCRYU/Tetraソフトウェアクレイドル

川島 弘之