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日立、モバイル向けに機能強化したシンクライアント「FLORA Se210 RK4」

 株式会社日立製作所は、企業向けシンクライアント「FLORA Seシリーズ」の新モデル「FLORA Se210 RK4」を発表。4月22日から販売を開始する。価格は11万5000円から(税別)。

 「FLORA Se210 RK4」はモバイルワークスタイル向けの機種として、長時間バッテリー駆動や薄型・軽量化を実現。消費電力を6Wに低減することで、従来モデル比約1.7倍となる約7時間の長時間バッテリー駆動を可能とした。サイズは317×223×21mm(幅×奥行×厚)、重量は約1.26kg。表示画面は従来モデルと同様に13.3型ワイド液晶画面を採用した。

「FLORA Se210 RK4」

日立では、2004年からモバイル型シンクライアントを活用したVDIシステムをグループ内に導入し、現在では国内最大規模となる約9万ユーザーが利用しているという。また、日立プラットフォーム製品とCitrix、VMwareをはじめとするパートナー企業のソフトウェアを組み合わせ、300社以上にVDIシステムを提供する。2013年には、VDIを核とする日立クライアント統合ソリューション「Hitachi unified client experience platform」を体系化し、日立社内で専門組織を設立した。

 今回の製品は、ワークスタイルの変革により、VDIシステムで利用するクライアント端末に、携帯性と机上でも十分に利用できる表示画面サイズや解像度の確保、強固なセキュリティが求められるようになったことを受けて開発・販売を行うもの。

 標準的な動作時の消費電力をわずか6Wに抑えたほか、真夏の日中など電力消費のピーク時に自動的にバッテリー駆動に切り替わるピークシフト機能やバッテリー寿命診断機能といった節電機能を装備した。無線LAN機能では、5GHz帯の802.11a/nを新たにサポートした。

 セキュリティ面では、「FLORA Seシリーズ」の従来機種と同様にHDDを内蔵せず、「Microsoft Windows Embedded Standard 7 SP1」を採用。内蔵フラッシュメモリーについても、ユーザーによる書き込みを防止することができる機能を備え、USBポートなどからのデータ入出力も抑制可能としたことで、情報漏えいのリスクを低減する。さらに、日立独自の認証デバイス「KeyMobile」や指静脈認証装置を組み合わせることで、セキュリティをより強化できる。

 CPUはAMD E1-2100 APU+Radeon HD 8210グラフィックスを採用。メインメモリー2GB、16GBフラッシュメモリー、13.3型TFTカラー液晶(1366×768ドット)、OSはWindows Embedded Standard 7 SP1を搭載する。バッテリー駆動は標準約7.2時間。サイズは317×223×21mm(幅×奥行×厚)。重量約1.26kg。

工藤 ひろえ