ニュース

Panasonic、重複排除型と秘密分散型のクラウドバックアップサービス

 パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社は24日、オンプレミスと連携した2種類のクラウドバックアップサービスを、4月21日より提供すると発表した。用途にあわせて、重複排除型、秘密分散型の2つから選択できる。

 今回提供するのは、オンプレミスとクラウド連携によるD2D2C(Disk to Disk to Cloud)構成で提供されるバックアップサービス。クラウド環境へのデータ転送を行う中継サーバーにより、バックアップ対象サーバーからの一次バックアップを行った上で、クラウド側のデータ保管用ストレージへ二次バックアップを実施する。これにより、オンプレミス環境では高速なバックアップと迅速なリストアを、クラウド環境では安全な遠隔バックアップを実現するという。

 2種類のサービスのうち重複排除型では、重複排除技術を用いて、オンプレミス側でバックアップデータ量をいったん削減した後、クラウドに転送する仕組みを採用した。これにより、バックアップ時間の短縮とデータ管理の安全性確保が可能になるという。

 一方の秘密分散型では、パナソニックが独自開発したエンジンを利用し、元データを、単体では意味を持たない複数のデータに分割。これをクラウドへ分散して保管する。万一、クラウド側の障害により分散データの一部が破損した場合でも、残りのデータから元データを復旧できるため、長期保管が定められている法定保存文書や会計情報、あるいは個人情報や開発技術などの機密文書管理に適しているとのこと。なお分割数は、3つに分散されたデータのうち、2つを組み合わせることで復元が可能になる「3分散2復元」を基本とし、最大で「7分散5復元」まで増やすことができる。

 価格は、重複排除型の場合、容量1TBの「スタンダードパック」で、初期費用が198万円(税別)から、月額費用が6万6000円(税別)。秘密分散型は、容量100GBの「スタンダードパック」で、初期費用が10万円(税別)から、月額費用が2万円(税別)。容量1TBの「バリューパック」で、初期費用が10万円(税別)から、月額費用が10万円(税別)。重複排除型は1年間、分散保存型は1カ月間の最低利用期間が設定されている。

 なおパナソニック ソリューションテクノロジーによれば、今後は遠隔地高速復旧型サービスの提供など、ラインアップの拡充も予定されているとのこと。

石井 一志