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富士通、クラウドサービスをWebから購入できるマーケットプレイス

大企業向け、中堅・中小向けをそれぞれ開設

 富士通株式会社と株式会社富士通マーケティング(以下、FJM)は4日、クラウドサービスをWebから直接購入・利用可能な、総合マーケットプレイスを開設すると発表した。富士通が大手・準大手企業向けの「富士通WEB MART forクラウド」を、FJMが中堅・中小企業向けの「アズマルシェ」を開設することで、より多くの市場に対して総合的にサービスを提供するという。

 これらのマーケットプレイスでは、ICTリソースから業務サービスまでの豊富なバリエーションが用意されており、富士通グループのみならず、パートナー企業のクラウドサービスも取り扱う。ユーザーは、自社にあったリソースをWebのメニューから選択するだけで、必要な時に最適なクラウド環境を構築できるとのこと。

 また、富士通が運営してきた中小企業向けSaaS提供サイト「J-SaaS(ジェイ・サース)」は「アズマルシェ」に統合され、従来のサービスに加えて、新たな機能やサービスを4月から順次提供する。当初59種類のサービスを用意し、今後1年間で100種類へと拡充する予定。FJMはこのマーケットプレイスにより、これまで対象としてきた中堅市場に加えて、新たに中小市場での顧客獲得を目指す。

 なお、アプリケーションの選定で悩んでいるユーザーを支援するため、最適なアプリケーションを見つけやすくする「富士通アプリストア」を新たにモールに組み込み、富士通のアプリケーションラインアップの中から、業種や業務、各企業が抱える課題などの切り口で簡単に検索を行えるようにするとした。さらに、専任のコンシェルジュとスペシャリストに相談することで、最適なサービスの提案も受けられるとのこと。

 一方、新たに自社でクラウドサービスを開発し、市場へ展開したいパートナーやクラウドインテグレータに対しては、これらのマーケットプレイスを開発環境の場として提供。また、サービス販売を支援するプログラムも提供する。

 富士通とFJMでは、これらの施策によって、今後3年間で1万5000社への販売を目指している。

石井 一志