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UTMベンダーの印Cyberoamが日本市場へ参入、ジェイズが製品を販売

 UTM(統合脅威管理)製品を手掛ける印Cyberoamは17日、日本のネットワークセキュリティ市場に参入すると発表した。同時に、ジェイズ・コミュニケーション株式会社(以下、ジェイズ)と最初の販売代理店契約を締結しており、ジェイズはUTMアプライアンス「Cyberoam NGシリーズ」を中堅・中小企業向けに販売する。

 Cyberoamはインドに本社を持つセキュリティベンダーで、450名の従業員が所属しており、北米・中東・欧州・アジアなどの125カ国で製品を展開。6万5000の顧客を抱えているという。今回、同社が日本市場への参入を決めたのは、国内においてもUTM市場の高い伸びが期待されるためだ。同社が引用した調査会社のレポートによれば、国内のデータセキュリティ市場は年平均成長率10.3%との高い成長が予測されており、そこに参入することで、売り上げの拡大を目指すとのこと。

 主力製品である「Cyberoam NGシリーズ」は、ファイアウォール、VPN、Webフィルタリング、ウイルス対策、迷惑メール(スパム)対策、IPS、帯域制御、アプリケーションの可視化と制御、といった機能を備え、コモンクライテリアから最高レベルのEAL4+認定も受けている。

さまざまな機能を持ったUTM製品を提供している

 最大の特徴は、「“レイヤ8”として人のレイヤを追加している」こと。「ポリシーやプロファイルはすべてユーザー(ID)にひも付いており、これが競合に対するユニークな差別化ポイントになっている」(アジア太平洋および日本担当シニアマネージャ、Amar Mehta氏)という。

 Mehta氏によれば、「一般的なUTMの場合、IPアドレスベースでレポートされるため、誰が具体的に何を行っているか、ということは追跡が難しいケースが多い。しかし当社の製品では、すべてのレポートをユーザーベースに行うので、これが簡単に把握できる」とのことで、これがユーザー企業にとってのメリットになる。また、ポリシーをユーザー単位で適用できることから、特定の人がfacebookにアクセスできるのはお昼休みだけ、といった形での柔軟な制御も可能になるとした。

OSIの7階層の上に、独自の“レイヤ8”としてユーザーを定義した
アジア太平洋および日本担当シニアマネージャ、Amar Mehta氏

 製品は、UTMスループットが最大80Mbpsのエントリーモデル「15iNG」から、UTMスループットが最大1500Mbpsの「300iNG/XP」まで7種類をラインアップしており、必要とする性能にあわせて選択できる。

石井 一志