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あんしん生命、代理店向けに保険申込手続きのペーパーレス化システム

 富士通株式会社は8日、東京海上日動あんしん生命保険株式会社(以下、あんしん生命)のペーパーレスでの生命保険申込手続きシステム「らくらく手続き」を開発し、本格運用を開始したと発表した。

 従来は紙で行っていた生命保険申込手続きをスマートデバイス上で実現するシステム。端末ごとに操作性や見た目の違いなどの非互換が発生しにくいHTML5で開発され、Windows、Android、iOSなどで利用できる。

 代理店・取扱者が使用するノートPCやタブレットから、インターネットと代理店オンラインシステムを経由して同システムに接続。代理店・取扱者が、どこからでも生命保険申込手続きが行える。画面から入力された顧客情報はあんしん生命のデータセンターに送信され、代理店・取扱者の端末には残らないため、情報漏えいの心配も少ない。また、データセンターに情報を保管するため、津波や火災などでオフィスが被災した場合にも、申込手続きの情報を失うことなく、申込手続き中の書類の遺失も回避できる。

 そのほか、タブレットからでもペンタブレットからでも署名データを取り込む自署機能、同時に複数契約する際に1階の操作で4契約まで手続きできる機能を搭載。各種書類のペーパーレス化が実現するため、手続きの手間と期間が削減できるとのこと。

「JISA Awards 2014」を受賞

 なお、同システムは金融系の大規模機関系システムでは珍しいアジャイル開発技法によって開発された。開発プロセスやドキュメントを徹底的にスリム化し、同時にテストを自動化することでスピーディな開発を実現したという。

 この取り組みが評価され、独創性が高く、国際的に通用するシステムの創造者を表彰する「JISA Awards 2014」に、開発主体である東京海上日動システムズが選定された。生命保険申込手続きをペーパーレス化するシステムとして、HTML5採用によるワンソースでのマルチデバイス対応、アジャイル開発による業務適合性の向上や工数・工期削減を実現した点などがポイントとなった。

川島 弘之