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NRIセキュアとNEC、重要インフラのセキュリティで協業を推進

金融や国家安全保障関連を保護へ

 NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(NRIセキュア)と日本電気株式会社(NEC)は25日、重要インフラ分野(公的機関や金融機関)を対象とする情報セキュリティサービスにおいて協業を推進すると発表した。サイバー攻撃から社会活動の基盤である重要インフラ分野を守るため、情報セキュリティに関するサービス開発を共同で進める。

 両社は以下3点の取り組みを予定する。まず、NRIセキュアのセキュリティ監視サービス専門部隊「NCSIRT」メンバーが、NECの提供する「サイバーセキュリティ運用支援サービス」を技術支援。NECは既存サービスにインシデント対応などの運用支援メニューを追加し、より幅広い顧客にサービスを提供する。

 次に、重要インフラ分野向けサービスの開発・マーケティングを共同で実施。NECは国家安全保障にかかわる官公庁を主要顧客として、情報システム・情報サービスを提供しており、NRIセキュアは主に金融機関を対象にサイバーセキュリティ関連サービスを提供している。今後、両社が重要インフラ分野で培った経験・ノウハウを活用し、共同でより高度な情報セキュリティサービスの開発とマーケティングを推進する。

 最後に、NECフィールディングを加えた3社で、「サイバー駆け付けサービス」を提供する。同サービスは、NRIセキュアとNECのサイバーセキュリティ分野における互いのサービスを補完し、NECフィールディングが保有する全国各地のサービスネットワークを活用することで実現可能となる「国内初」(NRIセキュア)のサービス。

 具体的には、顧客のシステム環境に、不正アクセスなど重要度の高いセキュリティインシデントの発生を検知した場合に、NECフィールディングのエンジニアが顧客の拠点に赴き、迅速に適切な初動対応を実施。これにより、顧客はインシデント発生時の被害を最小限に抑えられるという。

 NRIセキュアが提供するマネージドセキュリティサービス、およびNECが提供するサイバーセキュリティ運用支援サービスの付加サービスとして提供する予定で、今後5年間で200件以上の受注を目指す。

 両社は本協業を推進し、国家の情報セキュリティ向上に寄与するとともに、安心・安全な情報システムと社会の実現に貢献する考え。

川島 弘之