米Proofpoint、米Sendmailを約2300万ドルで買収～オープンソース版は継続

　米セキュリティ企業のProofpointは1日、米Sendmailを買収したことを発表した。買収金額は約2300万ドルの現金で、契約締結とクロージングは同時に行われ、追加の承認手続きは必要とされなかった。

　Sendmail MTAはSMTPを採用した初めての分散MTAプラットフォームとしてインターネットの歴史に名を残している。それだけでなく、現在でもSendmail MTAは広く利用されている。

　Sendmailにはオープンソース版と、Sendmail社がサポートしている商用製品がある。Sendmailはこれまでオープンソース版をサポートする一方、商用版の「Sentrion」プラットフォーム、Sendmailアプライアンスハードウェアを販売してきた経緯がある。

　またProofpointは、フィッシング、スパム、マルウェアなどに対処する統合型メッセージセキュリティソリューションを提供するSecurity-as-a-Serviceプロバイダーとして知られる。

　Proofpointは今回の買収目的について、「買収は、Proofpointのエンジニアリングチームに独自の技術的才能を持つチームをもたらし、わが社のエンタープライズセキュリティとメッセージングにおける地位を強化することになる」と説明している。

　また、Proofpoint社CEOであるGary Steele氏は、「ProofpointのエンタープライズプロテクションソリューションはSendmailのメッセージ転送エージェント（MTA）に基づいて構築されている。長年にわたる運用の結果、Sendmailは世界各地の重要なメッセージングインフラストラクチャのリーディングプロバイダーとしての地位を確立し、クラウドへの導入だけでなく、従来のオンプレミス・ソリューションの両方で使用されている。Sendmailを買収することは、Proofpointにこの決定的な業界標準技術の所有権を与えるため、われわれはこれまで以上にパブリックおよびプライベート・クラウド・アーキテクチャと、それに関連するセキュリティ要件を満たすソリューションの最適化が可能になる」と説明した。

　Proofpointは、Sendmail社のアプライアンスと恒久ライセンス販売のレガシービジネスモデルから、サブスクリプションベースモデルへと移行することにビジネスチャンスを見ている。その一方、オープンソース版のサポートも継続するとしている。