ニュース

日本IBM、ビデオ会議機能を強化した「IBM Sametime V9.0」

ビデオ会議画面のイメージ

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)17日、リアルタイムコミュニケーション機能を包括的に提供するソフト「IBM Sametime Complete V9.0」を発表した。ライセンス料金は、1ユーザー1万6700円からで、9月20日より出荷を開始する。

 日本IBMでは、ビジネスにおける判断が必要な際に、必要なメンバーを迅速に探し出して連絡を取り、必要な情報とコミュニケーションを効率的に進められるようにする「IBM Sametimeファミリ」を提供している。

 今回発表されたIBM Sametime Complete V9.0はその中で、インスタントメッセージング(IM)、音声/ビデオ会議、音声通話の3つの要素を統合した製品の新版となり、特にビデオ会議の機能が拡張されている。具体的には、画像圧縮技術の国際標準H.264/SVC(Scalable Video Coding)に対応し、ビデオ画像のさらなる安定化を実現したほか、複数人数の画面分割型会議の開催に対応した。

 また、ソフトウェアMCU(多地点接続装置)機能が追加され、より多くのビデオ会議を同時に開催可能になったとのこと。さらに、専用クライアントに加えてWebブラウザ経由でも複数分割画面でのビデオ会議の開催を行えるようにしたため、業務用の端末がなくても、どこからでもビデオ会議に参加できるとしている。

 このほか、従来は追加ライセンスを別途購入する必要があったIP電話機能のうち、社内内線でのIP電話の利用に対応。コストの大幅な削減を実現する。

 ライセンス面では、社外メンバーを一時的にユーザーとして扱うことができるライセンス体系を採用しているので、社外の取引先や企業をまたがるプロジェクトチームなど、社外のユーザーとのコミュニケーションや会議が必要な場面でも利用できる。

 なお今回は、IBM Sametime Complete以外に、各機能に特化した「IBM Sametimeファミリ」の新版も同時に発表された。IMとファイル共有を利用できる「IBM Sametime Communicate V9.0」、音声/ビデオ会議機能に特化した「IBM Sametime Conference V9.0」、オンライン電話機能を備える「IBM Sametime Unified Telephony V9.0」の各製品が、9月20日より提供開始されるとのこと。

石井 一志