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地域情報をSNS発信、タイムリーに訪問者へ~日立Solと調和技研が観光誘客サービス

 株式会社日立ソリューションズ(以下、日立Sol)は9日、スマートフォンに観光ガイドや電子アルバムを提供するICT観光サービスにおいて、SNS投稿を自動収集する北海道大学発ベンチャーの株式会社調和技研の技術を活用し、投稿された地域の情報をスマートフォンの観光ガイドに配信する機能を開発した。これにより、自治体や商店街など地域の情報を発信したい人がSNSを利用して情報に簡単に提供し、誘客の促進につなげられるという。日立Solは9月13日に、本機能を含めたICT観光サービスのデモを「JATA旅博2013」に出展する。

 日立Solは、株式会社日立ソリューションズ東日本(以下、日立Sol東日本)とともに、北海道や沖縄の観光地で、スマートフォンを活用したICT観光サービスの実証実験を行ってきた。具体的にはスマートフォン上で位置情報と連動した観光情報や店舗情報を地図上に表示する観光ガイドサービスと、観光客が撮影した写真を位置情報とともに保管する電子アルバムサービスを推進している。

 一方の調和技研は、北海道観光の振興を図るために、FacebookやTwitterなどのSNSで投稿される自由かつ大量の観光情報を自動収集し、公益社団法人北海道観光振興機構が運営する観光情報サイト「キュンちゃんねる」に提供している。

 今回、両社が協力して開発した機能では、観光ガイドアプリを介して情報提供・取得が手軽に行える。主な特徴としては「SNSを利用することで情報提供者はいつでもタイムリーに新しい情報を発信できる」「観光ガイドが訪問者の周辺情報を自動で通知するため、訪問者に必要な情報を提供できる」「投稿された観光スポットまでのルートを地図で表示することで、訪問者は目的地へスムーズに到着できる」といった点がある。

画面イメージ

 スマートフォンはAndroid 4.1以降に対応。今後、日立Solは調和技研と協力し、同機能の実用化を目指すとともに、店舗の特売情報やクーポンの提供による観光地の活性化や災害情報の提供など、効果的な活用方法を提案するとしている。

川島 弘之