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国産クラウドコントローラ「Wakame-vdc v13.08」が公開

 株式会社あくしゅなどが参加しているWakame Software Foundation(WSF)は3日、オープンソースの国産クラウドコントローラ「Wakame-vdc」の新版、「同 v13.08」を公開した。ライセンスはLGPL v3。

 Wakame-vdcは、IaaS型のクラウド環境を実現するための基盤ソフト。「Virtual Data Center(VDC)」のコンセプトに基づき、データセンター内部にあるコンピュータリソースすべてを仮想化し、ポータビリティを持たせて扱いやすくしているのが特徴で、システム開発と運用の俊敏性を向上させるという。

 今回の新版では、ロードバランサーサービス、サーバーのバックアップ機能が追加されたほか、Zabbixを用いたサーバー監視や、Fluentdを用いたメッセージ監視に対応。また、サーバーに対するグローバルIPアドレスの付け替え、別拠点のデータセンターへのサーバー移行などもサポートしている。さらに、リソース使用上限の制御、メールなどによるメッセージ通知も可能になった。

 このほか、オープンソースのコントローラであるTremaとOpen vSwitchを利用した、OpenFlowによる仮想ネットワーク、IndelibleFSによる仮想ストレージについても対応している。

 なお、Wakame-vdcは現在、国立情報学研究所や九州電力がプライベートクラウドとして利用しているほか、NTTPCのWebARENA VPSクラウド、KCCSのGreenOffice Unified Cloudといったパブリッククラウドでも採用されているとのこと。

石井 一志