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NTT Comのクラウドサービス「Cloudn」、クラウドテストベッドコンソーシアムのPaaS基盤として採用

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は26日、自社のパブリッククラウドサービス「Bizホスティング Cloudn」(以下、Cloudn)が、総務省などが2011年に設立した「クラウドテストベッドコンソーシアム」により、クラウド基盤として採用されたと発表した。同コンソーシアムでは、会員がより簡易にアプリケーションを開発できるPaaS環境として、同日より提供開始する。

 公共データの民間活用(オープンデータ)に注目が集まる中で、クラウドテストベッドコンソーシアムでも、政府統計データベース「e-Stat」をクラウド上でオープンデータとして提供し、ビジネス利用促進を図る一方で、アプリケーションやサービスを開発できる実証環境の整備に対し、積極的に取り組むことを決定している。

 今回は、その実証基盤としてCloudnが採用された。その理由としては、外部とのデータ転送料(アップロード・ダウンロード双方)が無料など運用コストが安価な点、IaaS以外の付加機能としてPaaS環境を提供できる点、また通信事業者ならではのネットワーク基盤や自社データセンターにクラウドのための機器を設置するなどの高い堅牢性、といった点が挙げられている。

 さらに、政府が進めるオープンデータ政策については、総務省の「防災・災害関連情報分野のデータ規格及びデータの流通・連携に係る実証」に参加するなど、NTT Comの高い知見も評価されたとのこと。

 なお今回は、開発実証用のクラウド環境として、仮想サーバー、Cent OSのテンプレート、Windows Serverのテンプレート機能を提供するほか、アプリケーション開発・運用の試験用に、PaaS環境を申請のあった会員企業へ限定で提供する。この環境では、Java、RubyやPHPなどの複数言語で記述されたアプリケーションの試験、運用が可能になる。提供機関は2014年2月末まで。

 また、「政府統計データベース」を活用したクラウドサービスの開発をサポートする、PaaS環境を利用するための勉強会などを会員向けに開催するとのことだ。

石井 一志