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SAPジャパン、Sybase ASE上で本番稼働するSAP Business SuiteにHA/DR機能を提供

 SAPジャパン株式会社は22日、データベース製品「SAP Sybase Adaptive Server Enterprise(ASE)」上で稼働するSAP Business Suiteソフトウェアに向け、HA(高可用性)とDR(災害対策)の機能を提供開始すると発表した。

 これは、SAP Sybase Replication Serverによって提供される機能で、トランザクションログを高速に複製するデータ複製技術を利用しており、ハードウェア障害や停電、自然災害、あるいはデータベースのアップグレードなどで本番サイトのシステムが停止した場合、バックアップサイトへのフェイルオーバーをリアルタイムで行えるとのこと。また、プライマリサイトが復旧した際には、セカンダリサイトからのフェイルバックを行うこともできる。

 これにより、ミッションクリティカルなビジネスデータを、ウォームスタンバイで同期化し続けながらSAP Business Suiteを運用可能になるため、障害が発生した場合でも、ダウンタイムのほとんどない環境が得られるという。

 また、SAP Sybase Replication Serverのログベースのトランザクション複製技術では、プライマリサイトのパフォーマンスに影響を与えないだけでなく、プライマリサイトからの距離にかかわらず、1つまたは複数のバックアップサイトを作成できるため、データの安全性を維持しつつ、企業が必要とする場所にデータを置くことが可能とした。

 なおSAP Sybase Replication Serverは、SAP Sybase ASEを本番稼働させているユーザー向けに、無償で提供されるとこと。

石井 一志