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日本IBM、フラッシュメモリを用いて仮想環境での処理を高速化するキャッシュソフト

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は20日、x86サーバー「IBM System x」向けに、フラッシュメモリを利用してストレージを高速化し、仮想化環境の処理を高速化するソフトウェアオプション「FlashCache Storage Accelerator」を提供すると発表した。価格は65万1000円(税別)。

 FlashCache Storage Acceleratorは、PCI Express接続の「HighIOPS PCIeアダプター」(Fusion-IOのOEM)やSSDなど、フラッシュストレージを搭載したIBM System xにインストールするキャッシュソフトウェア。フラッシュストレージに使用頻度の高いデータをキャッシュし、データ読み出し用の高速ストレージとして利用できるようにする。

 これによって、低速な共有ストレージへのアクセスを減らし、仮想化環境において、システム全体の処理性能向上を実現するとのこと。1台のサーバーにおいて、最大2倍の仮想サーバー数を実行できるようになるという。また、仮想サーバーのライブマイグレーションにも対応しており、仮想化環境におけるフラッシュメモリ資源を有効活用できるとした。

 例えば、高負荷なアクセスが発生するために専用サーバーで構成されることが多いデータベースサーバーやメールサーバーなどを仮想化統合し、FlashCache Storage Acceleratorを適用すると、限られた時間内における高い入出力性能を発揮しながら、設置スペースや消費電力の低減、運用の簡素化といった仮想化統合による利点を享受できると、日本IBMでは説明している。

 対応環境は、VMware ESXi 5.0/5.1、Windows Server 2008/2012、Red Hat Enterprise Linux 5/6。

石井 一志