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日立システムズとA&D、ライフログ活用のヘルスケアサービスで協業

人の活動や睡眠状況を自動的に記録・数値化

 株式会社日立システムズと株式会社エー・アンド・デイ(A&D)は6日、健康(ヘルスケア)分野での協業を発表した。生活習慣病の予防や健康増進を目的に、人の活動や睡眠の状況などを自動的に記録・集計・数値化する仕組み(ライフログ)を活用したヘルスケア分野で提携。第1弾として2013年秋から、日立グループの社員数千人を対象に、メタボリックシンドローム対策として生活行動を自動的に数値化し、可視化することで生活習慣の改善を支援する「生活習慣改善支援クラウド」を試行する予定。

システム概要

 健康・医療機器の開発、製造や販売に強みを持つA&Dと、高度なセキュリティ対策が施されたデータセンターを有し、ITサービスの開発・運用に強みを持つ日立システムズが手を組み、人々の生活習慣を可視化するライフログサービスの提供を目指す。

「生活習慣改善支援クラウド」の利用者画面イメージ

 その第1弾として「生活習慣改善支援クラウド」を日立グループ内で試行する。その仕組みは、A&Dのライフログ専用端末であるリストバンド型ライフレコーダーを常時装着するだけで、日々の行動を自動的に客観的に数値化して記録。数値化されたデータを日立システムズのデータセンターで安全に収集・分析する。

 具体的には、日々の運動量、カロリー消費量や睡眠時間の情報に加え、従来の歩数計や活動量計では可視化できなかった人の“生活リズム”に関する情報をポータルサイトから利用者に提供する。個人の生活習慣と健康情報を効果的に可視化することで健康への意識を高め、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防につなげられるという。

 この試行結果を踏まえて、両社では「生活習慣改善支援クラウド」を改善しつつ、ライフログ専用端末だけでなくA&Dの体組成計、血圧計などの機器とも連携可能とする。これにより、個人の意識改革による生活習慣病の予防・改善に加え、変則時間勤務者の健康管理、スポーツ・フィットネス、疲労やストレス検診、個人の健康管理など、幅広い分野でライフログを活用したサービスを開発し、国内外に展開する予定としている。

川島 弘之