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NEC、名古屋銀行にHyper-Vベースの仮想化統合基盤を導入~TCOを50%削減

 日本電気株式会社(NEC)は5日、Windows Server 2012 Hyper-Vを用いて、株式会社名古屋銀行の仮想化統合基盤を構築したと発表した。3月よりすでに稼働を開始している。

 主に基幹系、業務系、CRM(顧客関係管理)/DWH(データウェアハウス)系で構成される名古屋銀行のシステムのうち、今回は、業務系システムにおいてWindows Server 2012 Hyper-Vの仮想化基盤を導入。第1ステップとして2013年9月までに、業務システムサーバー180台のうち50台を集約・移行する。

 これにより、物理サーバー台数が大幅に削減されるほか、運用管理の標準化・共通化により、運用管理コスト削減も実現される予定で、今後5年間で50%のTCO削減を見込んでいるという。

 また、すべての取引情報を格納したCRM/DWHシステムについても、最新データベースソフトのSQL Server 2012を活用し、短時間での大量データの処理や、安定性の高いシステム構築を実現したとのこと。この刷新によって、従来は30分かかっていたデータ集計が7秒で実行可能になったため、従来は1カ月分のデータしか扱えなかったデータ分析が、過去5年分のデータを対象に行えるようになったとしている。

 なお名古屋銀行では、今後、シンクライアントを用いたデスクトップ環境の仮想化や、ビッグデータの活用も検討し、さらなるサービスの向上を目指すとのことだ。

石井 一志