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A10ネットワークス、新ADC製品群「Thunder」のエントリーモデル3製品

従来製品より処理能力が30%向上、10GbEインターフェイスも搭載

Thunder 930

 A10ネットワークス株式会社は30日、アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)製品群「Thunder」のラインアップに、中小企業などを主な対象としたエントリーモデル「Thunder 3030S」「同 1030S」「同 930」を追加すると発表した。A10ネットワークスでは、従来のADC製品群「AXシリーズ」の後継として「Thunder」を順次リリースしており、今回の3モデルは、第1弾として発表されているハイエンドモデル「Thunder 6430/6430S/5430S」に続く第2弾となる。

 Thunder 3030S/1030S/930は、エントリー市場を対象としたADC製品の新モデル。1Uサイズのコンパクトな筐体に、アプリケーションデリバリ、セキュリティ、クラウド・SDNなど、次世代ネットワーキングサービス向けの各モジュールを統合できる。OSは、従来同様「ACOS」を搭載した。

 処理能力面では、既存の自社製品と比較して処理能力が最大30%、SSLパフォーマンスが最大500%向上しているほか、全モデルで10Gigabit Ethernet(GbE)ポートを搭載するなど、ハードウェアの強化が図られているのが特長だ。

 具体的な性能としては、3モデル中で最上位となるThunder 3030Sの場合、L4 CPS(コネクション/秒)が75万、アプリケーションスループットが30Gbps、SSL処理能力が1万4000 SSL CPSで、最大6400万の同時接続数をサポート。インターフェイスは10GbE(SFP+)×4、1000BASE-T×6、GbE(SFP)×2を備え、NITROX III SSLアクセラレーションハードウェアも搭載する。

 小規模企業向けのThunder 1030Sは、L4 CPSが45万、アプリケーションスループットが10Gbps、SSL処理能力が7000 SSL CPSで、最大3200万の同時接続数をサポート。インターフェイスは10GbE(SFP+)×2、1000BASE-T×6、GbE(SFP)×2を備え、やはりNITROX III SSLアクセラレーションハードウェアも搭載する。

 もっとも小規模向けのThunder 930は、L4 CPSが20万、アプリケーションスループットが5Gbpsで、最大1600万の同時接続数をサポート。インターフェイスは10GbE(SFP+)×2、1000BASE-T×6、GbE(SFP)×2を備える。

 なお3モデルとも、インスタンスあたりの追加料金なしで仮想化機能を利用でき、1台を最大64分割可能になっている。各パーティションは、複数のアプリケーションやサービスをオンデマンドで実行でき、導入に要する期間やコストのさらなる削減を行えるとした。

 受注開始は8月5日、出荷開始は8月末の予定。参考価格は、Thunder 3030Sが579万9000円(税別)、Thunder 1030Sが349万9000円(税別)、Thunder 930が189万9000円(税別)となっている。

石井 一志