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Francfranc、店舗での在庫検索をモバイル端末で容易に

SCSKのモバイル開発環境「Caede」でシステム刷新

 SCSK株式会社は24日、モバイル開発・実行環境「Caede(カエデ)」が株式会社バルスの売上確認システム、および「Francfranc(フランフラン)」の店舗における在庫検索システムに採用され、6月末より本格稼働したと発表した。在庫検索システムは現在「GINZA Francfranc」「Francfranc自由が丘店」に導入されている。

 バルスは、デザインによって新たな付加価値を創造し(VALUE by DESIGN)、住空間における「文化的で感性豊かなライフスタイル」を提案するという企業理念に基づき、インテリア・雑貨小売販売事業を展開している。

 経営層やマネージャ層は外出も多く、外出先で店舗別や分類別の売上確認ができないため、経営判断を迅速に行えないといった課題があった。また「Francfranc」では家具の在庫を店舗に保持していないため、接客する際に在庫を都度確認する作業が発生。店員は所定のカウンターやバックヤードに設置されたPCで在庫確認するため、場合によっては顧客を待たせてしまうなど、ピークタイムには十分な接客ができないといった課題も発生していた。

 これらを解決するため、バルスは全ブランドの売上データを確認できる売上確認システムと、Francfrancの店舗で店員が使用する在庫検索システムを、モバイル環境で利用できるように刷新。Caedeの採用を決めた。

モバイル開発基盤「Caede」

 Caedeは、モバイルプラットフォームをサポートするためのクロスプラットフォーム開発環境。Curl言語で開発されたソースからモバイルモジュール(HTML5、CSS、JavaScript)を生成するトランスレーター、フレームワーク、ライブラリ、およびEclipseプラグインで構成される。

 特徴はマルチデバイス対応のアプリケーション開発が可能な点で、今回の新システムでは、モバイル端末にiPhone/iPod Touchを採用したが、今後の情勢や各端末メーカーのリリース状況により、将来的には別のモバイル端末を選択することも可能となっている。

 また、「Elastic(伸長圧縮技術)」を使用することで、スマートフォンだけでなく、タブレット端末のようなさまざまなサイズのウインドウに対しても、ソースコードを変更せずに対応。

 商品コードや商品名などを入力せずに、商品のバーコードをモバイルカメラとバーコードリーダーを連動させて読み取るなど、入力動作を極力減らした設計などが特徴となっている。

川島 弘之