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MDIT、ビッグデータの蓄積・分析環境を提供するクラウドサービス「AnalyticMart on Demand」

 三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社(以下、MDIT)は23日、データ分析クラウドサービス「AnalyticMart on Demand」を8月26日より販売開始すると発表した。データウェアハウス(DWH)/ビジネスインテリジェンス(BI)製品として豊富な実績を持つ「データ分析フレームワーク AnalyticMart」の分析データベースを用いているのが特徴という。

 「AnalyticMart on Demand」は、売り上げデータやインターネットの接続履歴など、ビッグデータを蓄積して分析する環境を提供するクラウドサービス。クラウドサービスならではの特長を生かし、スモールスタートが可能で、段階的にシステムを拡張できるため、データ分析システム開始の初年度コストを約4割削減可能という。

 また、使い慣れたExcelから検索・集計できる点もメリット。分析用データベースは、高速・高圧縮の分析データベース(AQL)を提供するほか、蓄積データは約1/10に圧縮して保存し、1億件を約3秒で検索できる高速性も備えている。

 さらに、システム構築のサービスメニューも提供し、トータルにユーザーをサポートする体制を用意。システムバックアップ、死活監視、技術サポートなどの運用サービスを標準で提供するのに加え、リモート障害解析支援などの運用サービスオプションも提供するとのこと。

 セキュリティ面でも、厚生労働省のガイドラインに適合した高いセキュリティを適用。ユーザー企業ごとに仮想環境を分離し、高い安全性を確保するだけでなく、暗号化と仮想閉域網により専用線同様の安全な通信路を確保し、インターネット経由でのデータ送受信に対して、盗聴、セッション乗っ取りなどを防止するセキュアなネットワークサービスを提供する。

 具体的なメニューは、データ分析システムの基盤をクラウド上に提供する「AnalyticMart プラットホームサービス」、分析データベースの複製をクラウド上に作成する「AnalyticMart レプリケーションサービス」、省エネ法で提出が義務付けられている定期報告書に記入する必要のある事業所ごとに、エネルギー使用量の集計を実施する「AnalyticMart レポートサービス」を用意した。

 価格は、「AnalyticMart プラットホームサービス」が初期費用67万円から、月額費用が19万円から。「AnalyticMart レプリケーションサービス」が初期費用43万円から、月額費用が18万円から。「AnalyticMart レポートサービス」が初期費用46万円から、月額費用が11万円から。最低契約期間は、いずれも1年~5年となる。

 MDITでは、主に中堅・中小規模の流通業、製造業を対象として展開する予定で、年間50契約を目標としている。

石井 一志