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NTTネオメイト、ITIL準拠のSaaS型統合IT運用監視サービス「AQStage Operations View」

 株式会社エヌ・ティ・ティネオメイト(以下、NTTネオメイト)は11日、SaaS型の統合IT運用監視サービス「AQStage Operations View」を、7月8日より順次提供開始すると発表した。

 「AQStage Operations View」は、NTTネオメイト自身が日ごろから活用している日本HP製の運用管理ツールを、SaaS型のクラウドサービスとして提供するもの。これを利用すると、これまで個々のシステムや監視対象機器ごとに設置・運用していた個別の監視システムを統合し、クラウドサービスとして利用できるため、運用監視に関する負荷やコストを軽減できるという。

 具体的には、監視部門・サービスデスク部門のオペレータやITサービス利用者がそれぞれ必要とするサービスの状態、インシデント管理に関連する情報を、すべて管理画面で表示できるので、現在の状況確認をわかりやすく見える化可能。基準となるSLA(サービス保証契約)を順守できているかどうかも確認できる。

 また、ユーザーアカウントの新規作成や変更、アクセス権限の変更など、管理者が実施している各種オペレーションを自動化できる管理ツールを提供するほか、実行した運用フローのログを自動で取得できることから、運用記録の漏れもなくなるとした。なお、このサービスはITILに準拠した製品で構成されているので、ユーザー企業のIT運用管理へのITIL適用をサポートできるとのこと。

 実際のサービスは、複数のメニューから構成されている。

 1つ目の監視サービスでは、PINGによる稼働監視とSNMPによる基本的な監視機能を提供する「エントリープラン」、エントリープランの内容に加えて、CPUやメモリ、ディスクといったリソース監視をサポートする「エンタープライズプラン」も用意する。エンタープライズプランでは、後述するインシデント管理との連携にも対応するほか、オプションではミドルウェアの監視も可能とのこと。前者は7月8日より、後者は10月よりサービスを開始する予定だ。

 2つ目のインシデント管理サービスは、問い合わせ、故障に対応するサービスデスク業務を効率化するための、インシデント管理機能を提供するもの。過去のインシデントに関する対処内容、問題解決に関する情報などを共有できる公開ナレッジ(FAQ)もオプションで利用できる。提供開始は12月の予定。

 3つ目の運用自動化サービスでは、さまざまな運用業務に活用できる各種テンプレートを約4000種類用意しており、これによって運用業務の自動化が実現する。例えば、仮想サーバーの構築作業における各工程を自動化し、IT運用・管理者の作業を大幅に減らせるという。提供開始は2014年3月を予定する。

 最後のユーザー体験監視サービスは、監視部門などの担当者が、ユーザーが通常行う操作をシミュレートし、仮想ユーザーとして定期的にさまざまなサービスにアクセスすることで、レスポンスに問題がないか、エラーがないかなどを確認できるようにするサービス。これによって、早期の故障検知や、ユーザー視点でのサービス監視を実現する。提供開始は2014年3月の予定。

 参考価格は、監視対象端末が10台の場合、月額1万2600円から。別途、初期費用が必要となるほか、NTTネオメイトのデータセンターと監視対象システムの間を通信回線で接続する必要がある。

(石井 一志)