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米Microsoft、次期サーバーOS「Windows Server 2012 R2」のPreview版を6月末にも提供か

Windows 8.1 Preview版は6月26日に提供

 米Microsoftは3日(米国時間)、米国ニューオリンズで開催されているTechED 2013 North Americaにおいて、Windows 8.1ベースの新サーバーOS「Windows Server 2012 R2」を発表した。同時に、管理ツール群の新版「System Center 2012 R2」と、クラウド型の中小企業向け管理ソリューション「Windows Intune」の、Windows 8.1世代とSystem Center 2012 R2世代への対応も発表されている。

 Windows Server 2012 R2では、社内ネットワーク以外からVPNなどを利用してアクセスする場合、新しいアクセスメソッドを利用できるという。新しく追加されたWorkPlaceに社内ネットワークのIDを入力すると、Microsoftが昨年買収したPhonefactorが提供している多要素認証を使って、ユーザー認証を行う仕組み。

 このPhonefactorでは、登録してあるユーザーの携帯電話にコールバックして、音声でワンタイムパスワードを知らせてくれる。ユーザーは、ログイン時にこのワンタイムパスワードを入力してからでないと、社内システムにアクセスできないので、高いセキュリティを提供できるという。

 また、新しいWindows Intuneでは、オンプレミスのSystem Center Configuration Managerと連携するようになっており、社内ネットワークに接続していないPC、iPad、Androidデバイスなどを一括して管理できるようになるとのこと。

 Windows Server 2012 R2 Preview版の提供は、米国サンフランシスコでBUILDカンファレンスが開催される、6月26日(米国時間)ごろになると見られている。

Windows Server 2012 R2などが発表された
Phonefactorを利用したワンタイムパスワード機能が実装される

 また今回は、Windows 8.1のPreview版を6月26日(米国時間)に提供開始することも明らかにされた。BUILDカンファレンスの基調講演後にダウンロード可能になる予定だ。

 Windows 8.1は現行のWindows 8から無償でアップデートでき、製品のリリースとしては2013年秋から年末になるだろうと予測されている。

 Windows 8.1では、新しいStartアイコンが付け加えられ、Windows 7以前のOSユーザーにとっても、これまでよりなじみやすいユーザーインターフェイスになっている。ただし、このStartアイコンの詳細についてはまだ説明されていない。

 このほか、Wi-Fiによるディスプレイ伝送フォーマットMiracastへの対応、SmartCardやNFCへの対応などがある。TechED 2013でのデモでは、プリンタなどにタッチするだけで、タブレットに必要な設定が行われ、すぐにプリントアウトが可能になることが示されていた。

Preview版は6月26日より提供開始される
Windows 8.1の画面イメージ。左下にStartアイコンが見える

(山本 雅史)