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EMCジャパン、オープン環境とメインフレームに両対応した仮想テープライブラリ

Data Domainとの統合による重複排除機能を利用可能

 EMCジャパン株式会社は15日、オープンシステムとメインフレームに両対応する仮想テープライブラリ「EMC DLm1000」を販売開始すると発表した。価格は個別見積もり。

 「DLm1000」は、1台でオープンシステムとIBMのメインフレームの混在環境に対応可能な仮想テープライブラリ。IBM z/OS環境の中小規模システムにおける、バックアップ/リカバリ、DFHSM(データ施設階層ストレージ管理)、データアーカイブといった用途に加えて、オープンシステムでのバックアップ用途にも利用できる。

 これにより、複数のテープシステムを同時に管理することで生じていた煩雑さが解消できるほか、重複排除バックアップストレージ「EMC Data Domain」と統合されているので、バックアップデータ容量を大幅に削減可能とした。

 Data Domainについても、メインフレームとオープンシステムの混在環境で同時に利用でき、今後メインフレーム環境からオープンシステムへの移行を検討しているユーザーは、移行後も「Data Domain」をバックアップ用途に継続利用可能なことから、システム移行時にも従来の投資を保護できるとしている。

 また、ディスク装置を利用した仮想テープライブラリであるため、IBM z/OSからは従来のテープ装置と同様に認識され、これまでの運用方法を変更せずに利用できると同時に、パフォーマンスが改善され、処理時間の短縮、リカバリの信頼性向上といったメリットが得られるとのこと。

 なお、製品は、仮想テープコントローラ部とストレージ部から構成されており、EMCが培ってきたプライマリストレージの技術を生かして、メインフレーム環境でのテープ用途の災害復旧、事業継続ソリューションの最適化を可能にするほか、業務規模に応じた最適なストレージを搭載できるとした。

 最大スループットは300MB/秒、最大仮想ドライブ数は128まで対応できる。

(石井 一志)