双日システムズ、ThinApp事業部を立ち上げ～Windows XPからの移行支援事業へ本格参入

　双日システムズ株式会社は、VMware ThinAppを用いてアプリケーション仮想化を手掛ける専門組織「ThinApp事業部」を立ち上げると発表した。2014年4月にサポートが終了するWindows XPから新しいOSへの移行に際し、アプリケーション移行技術を用いてユーザー企業を支援する。

　2014年4月にサポート終了となるWindows XPは、現在でも稼働OSの中で高いシェアを持ち、国内の企業では、1400万台以上のPCがWindows XPで稼働しているといわれている。しかし、Windows 7/8といった新OSへ移行するには、Windows XPで利用されているアプリケーション、業務システムなどの改修やバージョンアップが必要になるケースも多く、コストの確保やシステムの動作確認などが間に合わないため、Windows XPのサポート終了までに移行が完了しないケースも出てくることが予想されているという。

　そうした中で双日システムズでは、ThinAppを用いたアプリケーション仮想化により、大幅なコスト削減と導入期間の短縮を実現し、アプリケーション改修といった従来の手法に替わるソリューションとして実績を積み重ねてきたことから、アプリケーション仮想化の専門組織を立ち上げ、Windows XPからの移行支援サービスに本格参入するとのこと。

　また、移行の障壁の1つにInternet Explorer（IE）のバージョンアップ問題がある。IEの機能を利用し、サーバーとクライアントの連携をする業務システムやアプリケーションがあり、IEをバージョンアップするとシステム側の改修が必要になるため、移行に踏み出せていない企業も多い。加えて、Windows XP上で稼働するIE6を利用したアプリケーションの仮想化は、Windows 7/8にインストールされたIEと異なるバージョンのIEを同一OS上で使用することになるため、メーカーからライセンスされず、これが、IE6を使用したアプリケーション仮想化の課題になっていた。

　これを解決するため、双日システムズはIE互換ブラウザを新規開発し、OS移行時のWebブラウザの課題を解決したとのこと。この互換ブラウザを使用することにより、メーカーのライセンスポリシーに違反せずに仮想化対応できるだけでなく、自社開発のため、ユーザー環境やアプリケーションに合わせた改修も自由に行えるメリットがあるとした。

　なお同社では、VMware ThinAppと互換ブラウザの組み合わせで、コンサルティングから仮想化対応、アフターサポートまで、Windows XPを利用する企業に対して、アプリケーション移行にかかわる課題をトータルに支援し、2013年度30社への導入と、5億円の売り上げを目指すとしている。