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日立Sol、クラウドストレージへのファイルを自動暗号化する「秘文」新製品

スマートデバイス上で安全に閲覧可能

プロダクトソリューション事業部 プラットフォームプロダクト本部 プロダクト拡販支援センタ長の此内優氏

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)は22日、クラウドストレージ利用時の情報漏えいリスクを排除する「秘文 Cloud Data Protection」新製品を発表した。5月31日よりトライアルサービスを、8月30日より正式版を販売する。

 秘文 Cloud Data Protectionは、クラウドストレージに保存するファイルをAES 256ビットで自動暗号化する製品。スマートデバイス上に同期されるファイルも暗号化状態に保つことで、外出先での資料閲覧や企業間のファイル共有を安心・安全に行えるようにする。

 ファイルの暗号化と復号は透過的に行われる。ユーザーが秘文サーバーにログインすると暗号鍵を取得され、ファイルをクラウドストレージにアップロードする際に自動暗号化される。

 秘文サーバーでの鍵管理サービスにより、ログインアカウントにひも付いたアクセスコントロール(フォルダ単位)も可能。企業やプロジェクトごとに共有するファイルを制限できる。

コンセプトは「持ち出しても漏えいさせない」
サービス概要
秘文クライアントの専用フォルダにファイルを入れると、自動で暗号化され、指定のクラウドストレージにアップロードされる
ほかのPCでファイルにアクセスしても暗号化されているため、内容は読み取れない

 スマートデバイス上には暗号化状態でファイルが同期される。一度、秘文サーバーにログインすることでスマートデバイス側でも暗号鍵が取得され、復号してファイルの閲覧が可能となる。暗号化されたファイルがデバイス上に保存されるため、オフラインでも一定期間ファイルを利用できる。

タブレット端末で「秘文 Cloud Data Protection」にログイン。このとき暗号鍵が端末に送られる
自動で複合され内容が読める状態に

 「クラウドストレージ上のファイルは直接復号できないため、ストレージ提供ベンダーであってもファイルの参照は不可能」(プロダクトソリューション事業部 プラットフォームプロダクト本部 プロダクト拡販支援センタ長の此内優氏)とのこと。

 対応クラウドストレージサービスは、box、Dropbox、SkyDrive、Googleドライブ(対応予定)。

 製品構成は、暗号鍵情報の管理、ポリシーの設定、ログの取得を行う「サーバー」(対応OSはWindows Server 2008 R2)、クラウドストレージと同期するフォルダを設定するだけでファイルを自動暗号化、暗号化したファイルの編集を行う「クライアント」(対応予定OSはWindows 7/8)、暗号化したファイルの閲覧を行う「ビューアー」(対応予定OSはiOS、Android、Windows 8)。

販売モデル

 価格は個別見積り。

(川島 弘之)