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NEC、ブラジル・サルバドール市のスタジアムでICTシステムを構築

2013年コンフェデ杯、2014年W杯に向けて着々と

 NECは12日、ブラジル・サルバドール市・フォンテノスタジアムのICTシステムを構築すると発表した。同社はブラジルでサッカースタジアムを中心としたスマートシティ開発やスタジアムのICT化に関するプロジェクトを相次ぎ受注しており、今回の受注は2012年5月ポルトアレグレ市(グレミオスタジアム)、9月のレシフェ市(ペルナンブッコスタジアム)に続いてブラジルで3件目となる。

 同プロジェクトでNECは、音声、データ、映像を取り扱えるIPネットワークと無線ネットワークなどのICTインフラや、大型スクリーンなどの全体的なシステム構築を担当する。これらのICTインフラを利用して、監視カメラを集中制御するセキュリティシステム、スタジアム管理システムや防災システムなどが実現される予定。さらに大型のスクリーンや数十台規模のデジタルサイネージを配備し、屋外広告やスタジアム内の必要な情報表示・伝達に使用される。

 ブラジルでは、2013年6月にコンフェデレーションカップ(コンフェデ杯)、2014年6月にワールドカップ(W杯)が開催される。これらに向けてサッカースタジアムの建設が進められているが、周辺施設を含めた都市開発、都市整備も順次計画されている。

 NECは2011年6月に建築・石油・エネルギー・不動産・環境エンジニアリングなどを手がけるブラジルの企業グループ「オーデブレヒト」と協力し、レシフェ市で計画されているスマートシティ開発プロジェクトに参画する覚書を締結。同市のスマートシティ構想に携わっており、その中核となるスタジアムの建設を進めている。

 今後、クラウドを活用した「電子政府」「スマートエネルギーシステム「さまざまな大規模イベントに耐えるICTインフラの構築」などをテーマに、観光、物流の中核拠点として継続的に発展できる、ICTを駆使した次世代都市インフラの提案も行うとしている。

(川島 弘之)