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VerizonとNEC、フィールドファイバーの高ビットレート伝送実験で記録更新

 米Verizon Communicationsと日本電気株式会社(NEC)は米国時間10日、フィールドファイバーを活用して共同で実施した中距離および長距離向け高ビットレート伝送技術の実証実験において、3年連続で業界最大容量のトラフィック伝送に成功したと発表した。

 VerizonとNECが実施した実験では、米国のダラス郊外にあるVerizonのファイバーループを使い、光伝送波長帯域を1帯域(Cバンド)から2帯域(Cバント+Lバンド)に拡張することで、1800kmを超える長距離で40.5Tbps、630kmを超える中距離で54.2Tbpsの伝送に成功した。

 Verizonのネットワーク技術担当バイスプレジデントであるエド・チャン氏は、「光チャネルを一緒にパッキングし、また、特定の伝送条件に応じて光波の異なる特性を最適化するという今回の実証実験は、伝送距離が長い場合は40Tbpsまで、地域内の距離の場合は60Tbpsまでのパフォーマンス改善の可能性と、それがもたらす効率性を証明した」とコメント。NECコンバージドネットワーク事業部長の鈴木敏夫氏は、「光伝送の波長帯域を最も効果的な方法で拡大することにより大容量伝送を実現し、既存ネットワークインフラの容量不足を解消することが可能であることを示した」とコメントしている。

(三柳 英樹)