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A10ネットワークス、企業市場での販売拡大を目指し新パートナープログラムを展開

SCSKが間接販売主体の最上位パートナー「プラチナInD」に

新しいパートナープログラムの狙い
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 A10ネットワークス株式会社は10日、新たなパートナープログラムである「新認定パートナープログラム」(以下、新プログラム)を発表した。「従来のパートナープログラムでは、直接・間接の取引形態で区分していたが、これをお客さまが分かりやすい形にあらためた」(A10ネットワークス チャネルプロモーション&マーケティング本部 三瓶寛一本部長)という。また新プログラムにおいて、SCSK株式会社と、間接販売を主とするプラチナ認定パートナー「プラチナInD(インダイレクト)」の契約を締結したことも発表された。

 A10ネットワークスの従来のパートナープログラムでは、直接取引のある一次店を「Gold Certified Partner」、そうでない二次店を「Certified Partner」として区分していたが、「お客さまから見れば、契約形態はまったく関係ない話だった」(三瓶本部長)として、これをユーザー目線で改定。アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)へ大きくコミットしているパートナーが分かりやすい形にしたという。

 このため新プログラムでは、最上位の「プラチナ」「プラチナInD」を除く、「ゴールド」「シルバー」「認定リセーラ」については、直接・間接の取引形態に関係なく、パートナーが参加できるようにしている。なお、現在は一次店がOEMをあわせて5社、二次店が10社存在するが、「当面は新旧のプログラムを並行して走らせ、パートナーには順次切り替えをお願いしていく」(三瓶本部長)とのこと。

 また新プログラムに基づく認定パートナーの1社目として、SCSKとADC製品群「AXシリーズ」の「プラチナInD」契約を締結した。これについてA10ネットワークス 代表取締役社長兼CEO ヴァイスプレジデント南APACの小枝逸人氏は、「当社の製品については評価いただいていても、会社としての認知度は高くなく、それを高めていこうということで2013年をスタートさせた。その一環がSCSKとの代理店契約だ」と話す。

 A10ネットワークスでは、これまでキャリア、インターネット事業者に注力してきたこともあって、特にエンタープライズ分野での知名度は高くない。そこで今回は、エンタープライズ市場に強いSCSKと組むことにより、同市場への販売を拡大することが狙いとのこと。

 小枝社長は、「企業向けにあまり普及していないということは、イコール、大きな伸びしろがあるということだ。SCSKは全国的な拠点を持っているし、数百社のビジネスパートナーがいる。全国にまたがる大きな市場であり、大規模から小規模までの企業を狙って行くのは当社だけではできないこと。SCSKの経験やビジネスパートナーをフルに使って、お互いのビジネスを伸ばしていきたい」と、今回の取り組みへの期待を示した。

A10ネットワークス 代表取締役社長兼CEO ヴァイスプレジデント南APACの小枝逸人氏
SCSKとのパートナーシップによる狙い

 一方、SCSKにとっても大きなビジネスとして期待しているという。SCSK 理事 プラットフォームソリューション事業部門 ITプロダクト&サービス事業本部長の新庄崇氏は、「エンタープライズ向けビジネスは、間接販売を主体として展開しており、過去10数年にわたる経験を当社では持っている。NIer/SIerをはじめとする多くの二次店の目線に立ち、どうすればユーザーに提案できるか、安心してお使いいただけるかという支援を、A10ネットワークスと共同で進めて行きたい」とコメント。同社が強みを持つ保守・設置サービスの「CarePlus」などと合わせて、全国で展開するとした。

 なおSCSKでは、関連するサービスなども含めて、今回の契約により初年度3億円の売り上げを見込んでいる。

SCSK 理事 プラットフォームソリューション事業部門 ITプロダクト&サービス事業本部長の新庄崇氏
A10ネットワークスの小枝逸人社長(右)とSCSKの新庄崇事業本部長(左)による記念撮影も行われた

(石井 一志)