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アクロニス、企業向けモビリティソリューションなど3製品を発表

BCPプラットフォームの提供でエンタープライズ展開を本格化

アクロニス・ジャパン 代表取締役の村上督氏

 アクロニス・ジャパン株式会社(アクロニス)は9日、企業向けモビリティソリューションの新製品として、モバイルファイル管理ソリューション「mobilEcho」と、ファイル共有・同期ソリューション「activEcho」を発表した。あわせて、企業内MacユーザーにWindowsベースのファイルサーバー、プリントサーバーへのアクセスを可能にするサーバーソリューション「ExtremeZ-IP」を発表した。いずれも4月24日より販売開始する。

 今回の新製品発表にあたり、アクロニス 代表取締役の村上督氏は、「これまで当社は、バックアップ&ディザスタリカバリを中心に、データ移行、クラウドストレージと製品ラインアップを広げてきた。そして、今回、企業の大きな課題となりつつあるモビリティやBYODを支援するソリューションとして、新たにモバイルファイルアクセス製品をラインアップに加える。これにより、統合的なBCPプラットフォームの提供を目指す」と、その狙いを述べた。

アクロニスのソリューション
アクロニスの2013年に向けた製品展開

 「また、当社は今まで、データ・イメージの保護、移行、格納に関する製品を展開し、SMBやミッドマーケットを中心にビジネスを成長させてきたが、2013年は、本格的にエンタープライズ向けビジネスの拡大を図っていく。このベースとなるのが統合BCPプラットフォームであり、今回の新製品によって、データ・イメージのアクセスやシェアにかかわる領域までカバーする」(村上氏)としている。

 新製品の「mobilEcho」は、企業のモバイルユーザー向けに開発した初めてのMFM(Mobile File Management)ソリューション。モバイルユーザーから、企業内のファイルサーバー、SharePoint、NASへのアクセスをシンプル、かつセキュアに管理、制限する。具体的な機能としては、モバイルユーザーのデバイスへのファイルのコピーと同期、デバイスからのファイルのメール送信や印刷、転送時およびファイル保管時の暗号化、Active Directoryとの統合、連携アプリのホワイトリスト/ブラックリスト化、PDF注釈機能などを備えている。「企業のIT部門は、『mobilEcho』を活用することで、生産性の向上、ユーザー満足度の向上、リスク回避、コスト削減を実現できる」と、米Acronis モビリティー・プロダクト・マネージャのブライアン・アルマー氏は、「mobilEcho」のメリットを強調する。

米Acronis モビリティー・プロダクト・マネージャのブライアン・アルマー氏
「mobilEcho」の画面イメージ
「activEcho」のコンセプト
「activEcho」の画面イメージ

 一方、「activEcho」は、企業ユーザーによる各種デバイスからのセキュアなファイルアクセスを可能にし、それらのデバイス間でのファイル共有や同期を実現するソリューション。ノートPC、デスクトップPC、タブレット、スマートフォンなどの複数の異なるプラットフォーム間で、ファイルへのシンプルなアクセスが可能となる。「これにより、エンドユーザーは、いつでもどこからでも、クライアントレスでデータにアクセスすることができ、同僚や社外関係者とセキュアにコラボレーションすることができる。また、IT部門は、情報資産へのアクセス方法の向上、チームワークの向上、セキュリティとコンプライアンスの向上などを図ることができる」(アルマー氏)という。

 あわせて発売する「ExtremeZ-IP」は、企業内でのMacからWindowsベースのファイルサーバーへのシームレスなアクセスを可能にするソリューション。Macユーザーは、Windowsベースのファイルサーバーおよびプリントサーバーに素早く簡単にアクセスすることができ、WindowsとMac OS Xの間で生じるオペレーティングシステムの非互換性を解決することができる。また、IT管理者は、Windows環境とMac環境の両方をサポート可能となるほか、ヘルプデスクへの問い合わせやMacユーザーをサポートするMacサーバーの必要性を排除することでコスト削減も実現できる。

 参考価格は、「mobilEcho」が10万2000円(税別)から、「activEcho」が33万4000円(税別)から。いずれも、1ユーザー3デバイスまで接続可能。「ExtremeZ-IP」は、10万2000円(税別)から。すべて、初年度は価格に保守費用が含まれており、翌年以降は定価の25%となる。なお、ライセンス数によって価格は異なる。

(唐沢 正和)