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NEC、マルチレイヤスイッチにIPsec VPN機能を追加するサービスモジュールとファームウェア

 日本電気株式会社(以下、NEC)は18日、マルチレイヤスイッチ「UNIVERGE IP8800/S6700」「同 IP8800/S6600」シリーズにおいて、IPsec VPNを可能にする「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」、およびこのファームウェアを動作させるための「サービスモジュールカード」を提供すると発表した。価格は、ファームウェアとサービスモジュールカードをあわせて1150万円(税別)。

 今回提供される「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」は、サービスモジュールカード上でIPsec VPNサービス機能を実現する専用ファームウェア。このファームウェアを書き込んだサービスモジュールカードをUNIVERGE IP8800/S6700、IP8800/S6600へ搭載することにより、大規模なIPsec VPN環境を可能にする。

 サービスモジュールカードには、スイッチ本体とは独立したパケット処理エンジンを搭載しているので、スイッチ処理に影響を与えることなく、暗号化などの通信処理を実現。スイッチあたり最大7枚まで搭載でき、最大2万8000対地までVPN環境の拡張を行えるという。

 また、センター装置としてこれらのスイッチを配備することにより、障害発生時にバックアップ経路へ自動迂回(うかい)するトラッキング機能が利用可能。通信経路ごとのQoSにも対応し、対地ごとに帯域制御を行えるとした。

 さらに、突発的に発生し装置障害を引き起こすメモリエラーに対しても、リアルタイムでエラー訂正を行う機能を搭載するほか、IPsecの認証アルゴリズムとしては、より安全性の高いSHA-2をサポートしている。

 なおNECでは、VPNのセンター装置を高さ2.5Uの省スペースで実現するシャーシモデルを、2013年3月に提供する予定。この製品は、IP8800/S6600の基本制御部、インターフェイスカード、サービスモジュールカードなどを活用でき、AC電源の二重化にも対応するとのことだ。

(石井 一志)