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NTTデータとNEC、OSS運用管理ソリューションの可用性強化で連携

HinemosとCLUSTERPROを連携、技術支援サービスも

 株式会社NTTデータと日本電気株式会社(以下、NEC)は25日、オープンソースソフト(OSS)を利用した運用管理ソリューションの可用性向上に向けて連携を強化すると発表した。両社では、NTTデータがOSSとして公開する統合運用管理ソフト「Hinemos」と、NECの高可用性ソフト「CLUSTERPRO」を連携させ、2月1日から技術支援サービスを提供開始する。

 HinemosとCLUSTERPROの連携では、Hinemosの運用管理ツール「Hinemosマネージャ」が動作するサーバーを、CLUSTERPROの共有ディスク方式でHAクラスタ化する。これによって、Hinemosマネージャが動作しているサーバーで障害が発生しても、待機系サーバーで動作を継続できるようになるため、サーバーやネットワーク、ストレージなどで障害が起こった際にも、ジョブ実行や監視を継続できるようになる。

 一方、CLUSTERPROによりHAクラスタ化されたサーバーで稼働する業務で障害が発生し、待機系のサーバーに動作を引き継がれた場合でも、Hinemosのエージェントソフトが自動的に切り替わり、ジョブ実行や監視を継続する仕組み。さらに、Hinemosエージェント自身に障害が発生し停止してしまっても、自動で復旧作業が行われるので、業務サーバーに対する運用管理の信頼性を高められるという。

 こうした仕組みによって、統合運用管理環境でのジョブ実行と監視の耐障害性が向上するため、HinemosのOSSとしてのコストメリットを引き出しながらも、高い可用性を求められるエンタープライズシステムに適合できるようになるとのこと。

 また、今回提供する技術支援サービスでは、HinemosとCLUSTERPROを連携して用いる際の構築・運用手順書や管理用スクリプトといったノウハウを顧客に提供することで、両ソフトの導入・維持運用が効率化され、エンタープライズ領域でのHinemosの適用範囲を拡大できるとしている。なお、このサービスは、CLUSTERPROの製品ライセンス、およびHinemos保守サポートの購入者向けに、追加費用なしで提供される。

(石井 一志)