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ネットワン、Opteronを512コア搭載した新マイクロサーバー「SeaMicro SM15000」

AMDによる買収後初の製品

 ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワン)は8日、AMD製の省電力・省スペース型データセンター向けマイクロサーバー新製品「SeaMicro SM15000」シリーズを発売した。

SeaMicro SM15000
背面

 SeaMicro製品は、2010年にAtomプロセッサを最大512個を搭載する「SM10000」、2012年に最大64個のXeonを搭載する「SM10000-XE」が発売されていたが、同年にAMDがSeaMicro社自体を買収。今回の「SeaMicro SM15000」は買収後の初の製品群で、Atom/Xeonモデルも継続しつつ、新たにOpteronモデルが追加される。

 特長は、高さ10RU(約44.5cm)のシャーシの中に、255~512のプロセッサコア、最大4TBのメモリ、ストレージ、スイッチ機能、負荷分散機能、サーバー管理機能といった機能を集約する点。これにより、同程度の性能のCPUを搭載したラックマウント型サーバーと比べて、消費電力を1/2に、設置スペースを1/3に削減するとともに、12倍のネットワーク帯域を実現するという。

 さらに、今回新たにVMware仮想環境、および最大5PBの専用外部ストレージ接続に対応したことで、「SeaMicro SM15000」1台だけで、クラウド型データセンター化する「Cloud in A Box」や、仮想アプライアンス群を集約する「Virtual Appliance in A Box」として活用できるとのこと。

Opteron向けマザーボード
Xeon向けマザーボード

 ラインアップは、8コアのOpteron EE-4365×64個(512コア)と1CPUソケットあたり8~64GBメモリを搭載し、2840万円からの「SM15000-OP」、4コアのXeon E3-1265Lv2×64個(256コア)と1CPUソケットあたり8~32GBメモリを搭載し、3660万円からの「SM15000-XN」、4コアのXeon E3-1260L×64個(256コア)と1CPUソケットあたり8~32GBメモリを搭載し、3170万円からの「SM15000-XE」、2コアのAtom N570×256個(512コア)と1CPUソケットあたり4GBメモリを搭載し、3060万円からの「SM15000-64」の4種類。

 主な販売対象は、電力とスペースの問題を抱えるデータセンター事業者やクラウドサービス事業者、そしてプライベートクラウドを所有する大規模企業・組織。ネットワンでは3年間でSeaMicroシリーズ合計20億円の売り上げを目指す。

(川島 弘之)