Win 8に完全対応した弥生13シリーズを11月30日に発売


 弥生株式会社は、業務パッケージ「弥生13シリーズ」7製品を11月30日に発売する。価格は「弥生会計 13 スタンダード」が4万2000円。

Windows 8に完全対応。「Windows 8 Compatible」ロゴ取得

弥生株式会社 代表取締役社長 岡本浩一郎氏

 新製品は全製品「Windows 8 Compatible」ロゴを取得。強化コンセプトとして、(1)平成24年分所得税確定申告対応など「法令改正/税制改正対応」、(2)初心者向け対応や過去バージョンからのデータ移行など「もっともっと 『かんたん・やさしい』」、(3)宅配便送り状システムとの連携やはがき作成ソフトなど「他社製品/サービスとの連動強化」という3点を掲げている。

 岡本浩一郎社長は、「今回、新規購入者を対象に『あんしん保守サポート』を15カ月間無償で提供。不安や心配なしに弥生13シリーズを購入してもらえる環境を整えた」と説明している。

 同社がサポートを強化に乗り出したのは、今後2014年の消費税率改正など、企業や個人事業主を取り巻く環境が大きく変わることに起因している。

 「ご存じの通り復興特別所得税を皮切りに、2014年の消費税率の引き上げなど日本にとっても、我々のお客様にとっても、弥生にとっても危機を迎えることになる。中小企業にとっては消費税率の引き上げは事業継続できるのかが問われることとなるが、危機とは危険と機会という二つの意味がある。この変化を次のステップにあがる機会と捉え、製品およびサービス強化を進めていきたい。」(岡本社長)

弥生13シリーズは11月30日に一斉発売弥生13シリーズは全製品Windows 8対応に弥生12のマーケットシェアは本数ベースで50%超えに
競合とのシェア差も拡大業務ソフト市場全体も拡大弥生業績も2年連続で過去最高に


消費税改正や復興特別所得に対応、XPサポート終了への施策も

 今年以降は法令改正に加え、2014年にこれまでは事業所得300万円以上に限られていた記帳と帳簿などの保存が全白色申告者に義務づけられるほか、中小企業の会計に関する基本要項が会社法上の計算書類などを作成の際に利用することが推奨される。

 弥生ではこうした変化を踏まえて、13シリーズで復興特別所得税に対応し、中小企業の会計に関する基本要領対応を行い、今後発売予定の弥生14シリーズで消費税8%への対応、弥生15シリーズで消費税10%への完全対応を予定している。

 また、マイクロソフトのWindows XPサポートが2014年4月に終了することから、現在約55%残っている弥生のXPユーザー向けに販売協力会社の製品を保守サポート加入者向けに優待価格で提供するなどのアップグレードサービスを実施する。

 この機会に古いバージョンからバージョンアップを行う弥生ユーザーが増加することを見込み、これまで古い弥生製品を利用していた場合には、複数回のデータ・コンバートを繰り返す必要があったものを改め、13では06以降の全製品が一回でコンバートできる仕様とした。

 その他の強化ポイントとしては、「やよいの見積納品請求書」のユーザーから寄せられた声を反映し、帳票デザインテンプレートを拡充し、自社にあったテンプレートを選んですぐに利用できる帳票をデザインしやすくした。

 弥生販売、やよいの見積納品請求書、やよいの顧客管理については、ヤマト運輸、佐川急便の宅配便送り状発行システムに対応し、レーザー/インクジェットプリンタでシール式の送り状が発行できるようになった。

今後影響の大きな法令改正が続く弥生の法令改正への対応予定「やよいの給与計算」など3製品は復興所得税に対応
「弥生会計」は中小会計要領に対応「弥生会計」はコンバート対象を拡大Windows XPへの円滑な移行支援策も提供
「やよいの見積納品請求書」は帳票テンプレートを拡充「やよいの見積納品請求書」は帳票デザインテンプレートも拡充「弥生販売」など3製品は宅配便送り状発行システム連携を実現


他社との連携推進、サポートの強化

 他社との連携強化として、標準データフォーマットであるContactXML形式で顧客情報、得意先情報が書き出せる仕様になり、主要なはがき作成、宛名印刷ソフトとの連携を実現。「今後はオープン化によって、他社のソフト、サービスとの幅広い連携実現を推進していきたい」(岡本社長)という方針を表明した。

  サポートや保守を強化するために、業務ソフトサービスを担当する象のキャラクターの「パオ・シェルジュ」、業務ヘルプデスクを担当するウサギのキャラクターの「ピョン・シェルジュ」、業務支援共有サービスを担当する猫のキャラクターの「ニャン・シェルジュ」を起用。「製品保守にとどまらず、日常業務全般をバックアップしていく体制を提供する」(岡本社長)という。

 具体的には繁忙期間中の土曜日の電話サポートを開始、訪問指導「弥生塾」の無償化、個人事業主向け確定申告相談、教育支援のための動画ライブラリーの提供、パソコン周辺アップグレードサービスなどを実施する計画だ。

 また、岡本社長は昨年発売した「弥生12」の実績について、同社カウントによる弥生12シリーズの2011年12月から2012年9月末までの本数シェアが目標だった50%を超えて53.3%となり、金額シェアは69.4%となったとした。

 昨年提供を始めた「やよいの店舗経営」のオンラインライセンス数は9月のサービス開始から10月末までで100を超え、「ほぼ想定通りの数字」となっているという。

 売り上げについては、「9月末で期末を迎えたが、5年前から目標としていた売上高100億円を初めて突破した」(岡本社長)という実績となった。

弥生13シリーズのサービス強化コンセプトはがき作成ソフトとの連携を強化パソコン周辺アップグレードサービスを提供
13シリーズ全製品で初心者対応を充実事業コンシェルジェとして親しみやすいキャラクターをやよいシリーズのパッケージには今年も皆藤愛子さんを起用



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