IIJ、コンテナ型データセンターモジュール「IZmo」の特許権を取得
ラックの傾斜配置の独自性が認められる
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は11日、IIJが独自開発したコンテナ型データセンターモジュール「IZmo(イズモ)」に関する特許権を8月17日に取得したと発表した。発明の名称は「コンテナ型データセンタモジュール」で、特許番号は第5064538号。
IZmoは、IIJ独自に開発したコンテナ型のITモジュール。コンテナ内に設置する複数のラックを斜めに配置しており、これによって作業空間などの必要なスペースを確保しながらも、コンテナのサイズ縮小を実現しているという。今回、このラックの傾斜配置についての独自性が認められ、特許取得につながった。
IZmoではこの傾斜配置によってコンテナの幅を2.5m以下に抑えているが、これにより、トレーラーなどの特殊車両を手配しなくとも、通常の大型トラックでの運搬が可能。特殊車両通行許可申請などを簡略化できるとともに、輸送コストも約1/3に低減している。
さらに、傾斜させることでラック側面にスペースが生じるため、従来はラック内に収容していたコンセントバーなどの機材をラック外部に設置でき、ラック内に奥行きの長い機器を設置するような場合でも、十分なスペースが確保可能になった。
加えて、ラックの傾斜設置により側面から冷気を取り入れられるので、側面に吸気口をもつことが多いルータなどの通信機器について、冷却を効率的にできるとしている。
なおIZmoは現在、IIJが島根県松江市で運営している外気冷却コンテナ型データセンター「松江データセンターパーク」に採用され、クラウドサービス「IIJ GIOサービス」のシステム基盤として利用されている。