日本ペイント、シマンテックのクラウド型メールセキュリティを採用
塗料メーカーの日本ペイント株式会社は、シマンテックのクラウド型メールセキュリティソリューションを導入した。日本ペイントの情報システムを運用する株式会社日立システムズが導入を担当。同社が「Symantec MessageLabs Email Security.cloud」のサービスを「SHIELDeXpressメールセキュリティ on-Demand」というクラウドサービスとして日本ペイントへ提供する。
日本ペイントは1881年に創業した老舗の塗料メーカー。従業員は1497名(2011年3月31日現在)で、全国に工場・研究所があるほか、グループ企業を含めると計5000以上のメールアカウントを常時管理している。塗料製品の製造販売に注力するため、以前より情報システムの効率化を目指していた同社では、システム管理負担の軽減策として、クラウドサービスを検討。2011年4月1日のハードウェアアプライアンス製品の保守サービス更新を機に、「Symantec MessageLabs Email Security.cloud」を採用した。
「Symantec MessageLabs Email Security.cloud」は、メールが企業に届く前に、クラウドに配備された複合スキャンエンジンによって、ウイルスやスパムを排除するサービス。
これにより、日本ペイントでは、受信すべき正しいメールを「迷惑メール」と判断してしまう誤検知やスパムメールが大幅に削減され、メールの運用管理が簡素化されたという。また、クラウドに移行したことで、ハードウェアアプライアンスの更新やメール容量の上限を意識したメンテナンスも不要となった。さらに以前はグループ企業からサーバーへの接続制限をかけていたため、スパムとして隔離されたメールを個々でリリースできず、管理者が個別に対応していたが、こうした操作も全ユーザーがWebブラウザで行えることで、管理者の運用負担が大幅に削減されたという。
万が一メールサーバーに障害が発生した場合も、「Symantec MessageLabs Email Security.cloud」には最大7日間までメールを再送信し続ける機能を標準で備えるため、日本ペイントにおけるBCP(事業継続計画)の役割も担うとのこと。
同社は今後、メール暗号化やクラウド型メールアーカイブの導入も検討。さらなるセキュリティの向上、および情報システムの運用管理を効率化するシステム構築を勧める予定という。