ライオン、SAPのシステム基盤にSCSKのプライベートクラウド「USiZE」を採用


 SCSK株式会社は16日、ライオン株式会社がSAPシステムの稼働環境として、SCSKのプライベートクラウド基盤「USiZE」を採用したと発表した。8月より稼働を開始している。

 ライオンでは、国際財務報告基準(IFRS)への対応を見据え、使用していたSAP会計システムを「SAP R/3 4.7」から「SAP ERP 6.0」へとアップグレードしたが、その際に会計システムのOSを、UNIXから、ライオン社内で標準化を進めているLinuxへ変更した。またシステム基盤には、SCSKのプライベートクラウド基盤である「USiZE」を採用し、システムをサービス利用型の仮想化基盤(VMwareベース)上へと移行している。

 「USiZE」は、SAP認定のハードウェアで構成されており、ユーザーが必要なリソースを必要なだけ、従量課金で利用できる点が特徴。開発ピークなどのシステムの高負荷時でも、従量課金型で利用できることから、ライオンではシステム構築時のコスト抑制を実現した。またその後4カ月の運用についても、ハードウェア、ソフトウェア、運用、保守といった会計システムのシステム基盤関連コストを、従来月額比で約50%削減したとのこと。

 さらに、「USiZE」の活用により調達やハードウェア検証に必要なリードタイムが短縮されたため、6.5カ月という短期間でサービスを開始できたほか、システムの処理スピードの30%向上、冗長化による安定性向上といったメリットを得られたとしている。

 なお導入については、全体の企画と標準化をライオンが、システム基盤のサービス提供とSAPの基盤構築、導入後の運用をSCSKがそれぞれ実施した。

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(石井 一志)
2011/12/16 13:36