パイプドビッツら4社、BIM建築プロジェクト管理クラウドを開発へ


 株式会社パイプドビッツ、ペーパレススタジオジャパン株式会社、株式会社ネクストシステム、株式会社エムエムは21日、BIM(Building Information Modeling)の普及促進を目的に、BIM建築プロジェクト管理クラウドサービス「ArchiSymphony(仮称)」の開発を目指す、4社合同プロジェクト「ArchiSymphony Project」の発足に合意した。

 BIMは、3次元の建物形状データに加え、部材の仕上げや設備の仕様、コストなど建物を構成するあらゆる要素の属性情報をデータベース化するもの。建物の設計から施工、ファシリティマネジメント(建物設備の運用管理)に至るまで、あらゆる建築サイクルの工程でBIMを活用することで、各業務の効率化、施主への付加価値効果が促進される。

 「ArchiSymphony(仮称)」では、BIM設計支援ソフトと建築資材カタログをクラウド上で連携することで、各企業が今までの業務フローを維持しながら、BIMを導入できる日本初のサービスを目指すという。

 具体的には、1プロジェクト数万~数十万といわれる建築オブジェクトデータをクラウドにて管理し、オーナーの資産であるファシリティの資産価値の維持に貢献する。また、新規建設プロジェクトが減少する一方で、立て替え需要が増加する現代において、建設業界の新たなビジネス基盤となるファシリティマネジメントに貢献する。さらにファシリティマネジメントの延長として、将来的には再生可能部材のリサイクル管理も視野にソリューション展開を図る方針。

 4社は、「BIM+クラウド+ファシリティマネジメント=スマートシティ」ととらえ、2030年までに世界で4000兆円規模に迫ると試算されるスマートシティ市場へつなげたい考え。

 なお、4社の役割としては、ペーパレススタジオジャパンがBIM・建築プロジェクト管理・ファシリティマネジメントのノウハウ提供、および「ArchiSymphony Project」全体の推進・統括、ネクストシステムがARに関する技術開発・提供、エムエムが3Dコンテンツに関する技術開発・提供、パイプドビッツがデータベースや情報資産プラットフォームに関する技術開発・提供を担う。

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(川島 弘之)
2011/11/21 13:15