日本IBM、業務イベントへの最適なアクションを自動化するソフト


画面例

 日本IBMは、事業活動で発生するさまざまなイベントに対し、業務ノウハウや法規制を基に設定したルールを照らし合わせ、最適なアクションを自動的に行うソフト「IBM WebSphere Operational Decision Management(WODM)V7.5」を18日より出荷する。

 WODMは、企業の売り上げ向上や事業継続を支援するため、意志決定を自動化するソフト。例えば、アパレル業界で「顧客が同店舗において1カ月に3回、商品を10万円以上購入した場合」といった仮定条件(ルール)を設定し、その条件に合致する顧客は優良顧客であると判断。該当する顧客に対し、「優良顧客向けの優待割引メールを出す」というアクションを設定しておくことで、WODMがメールシステムに指示を出し自動的にメールを送信できる。

 また、運輸業界において、「電車の車輪軸受センサーが1週間に2回以上、加熱を検知した場合」という仮定条件を設定し、条件に合致した際は故障リスクが高いと予測できるため、「メンテナンス管理システムにメッセージを送付し、すぐにメンテナンスを指示する」というアクションを自動化できる。

 データの取得はデータベースやメール、Webサービスなど多様なシステムから行い、アクションの指示はデータベースに情報を書き込む、ファイルシステムに書き出す、Webサービスを介して他システムに送付し監視用モニタに情報を表示させるなど、さまざまなシステム連携が可能。

 仮定条件とアクションは、簡易なインターフェイスで日本語登録できるため、業務ユーザー自身が簡単に設定可能。設定されたルール間の矛盾をチェックし、ルールのバージョン情報や設定履歴などの情報を管理することもできる。

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(川島 弘之)
2011/11/15 16:28