IDCフロンティアのクラウド「NOAH」、クラウド管理ツールの米RightScaleと提携


 ヤフー株式会社と株式会社IDCフロンティアは10日、クラウド管理ソリューションベンダーの米RightScaleと連携し、同社のクラウド統合運用管理ツール「RightScale Cloud Management Platform(以下、RightScale Platform)」に、IaaSサービス「NOAHセルフタイプ(以下、NOAH)」が採用されたと発表した。日本のインフラ事業者としては初という。これに伴い、2012年より全世界へNOAHの提供を開始する。

 RightScale Platformは、Amazon EC2などのIaaSサービスに対して、クラウド環境の構築や監視、自動スケーリング、移行などが行えるサービス。RightScaleは、世界中で同サービスを提供しており、中でも今後特に重要な地域となるアジア各国での展開のために、ヤフーとIDCフロンティアをパートナーとして選定。共同開発・共同マーケティングにかかる業務提携契約を締結した。

 NOAHは、「世界標準クラウド」「多様なバリエーション」「日本品質の信頼性」をコンセプトにWeb経由で必要なときに必要なだけITリソースを構築・管理できるIaaS型のパブリッククラウドサービス。IDCフロンティアが2009年6月から国内データセンターから提供しており、2011年9月にはオープンソース・クラウド管理ソフト「CloudStack」を国内で初めて商用サービスとして採用している。

 今回の業務提携により、RightScale Platformのマルチクラウド管理機能を通じて、NOAHと海外の主要なクラウドサービスを組み合わせた一括運用・管理が実現し、NOAHを日本国内だけでなくグローバルで容易に利用可能となる。

 この契約に基づいて、ヤフーおよびIDCフロンティアはRightScaleとともにマーケティング・営業活動に努め、日本市場に合わせた商品開発を進める。特に国内ニーズの高い仮想マシンのテンプレート開発を順次行う方針で、ゲームやソーシャルビジネス、動画や電子書籍などのリッチコンテンツ配信などに最適化されたテンプレートを提供。エンタープライズ向けにもディザスタリカバリ、HA構成、データバックアップなどのサービスを自動化するテンプレートの開発を進める。また、2012年には全世界への提供を開始する。

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