日本IBMのボックス型ネットワークスイッチ「G8264」がOpenFlowに対応


 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は11日、同社のネットワークスイッチの最上位モデル「IBM BNT バーチャル・ファブリック 10Gb G8264」(以下、G8264)において、OpenFlow対応の強化を行うと発表した。同日より提供するスイッチOS「IBM Networking OS 6.8.1」を適用すると利用できる。

 OpenFlowは、IPアドレスを用いたルーティングではなく、MACアドレス、IPアドレス、ポート番号などを組み合わせて定義される「フロー」をもとに、特定の通信トラフィックを制御する技術。従来は1つのネットワークスイッチが持っていた経路選択機能とデータ転送機能を分離し、経路選択機能をサーバーに移行できるため、ネットワーク全体をサーバーから集中管理可能。物理的にネットワーク機器を変更したり手作業で設定を変更したりすることなく、ポリシーに応じて自動で制御することも可能で、例えば混雑した通信経路を回避したい場合などに、構成変更を自動化できるため、手作業で行っている現状と比べて、対応の迅速化、管理コストの削減などが見込めるという。

 今回、OpenFlowに対応した「G8264」は、最大64ポートの10Gigabit Ethernet(GbE)を搭載可能なボックス型スイッチで、もともとは、米IBMが買収した米BLADE Network Technologiesの製品。日本IBMでは、同日よりWebサイトにて最新スイッチOSを無償提供しており、これを適用すればOpenFlowが利用可能になる。

 なお同製品は1.28Tbpsのスループットを備えており、OpenFlow対応製品の中では世界最速とのこと。ユーザーはサーバーにOpenFlowのコントローラソフトを導入し、G8264と接続することによって、OpenFlow対応のネットワークを構築できるとしている。

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(石井 一志)
2011/11/11 11:43