NEC、サイレント障害を検知可能なシステム性能分析ソフトの新版~対応規模を30倍以上に拡大


 日本電気株式会社(NEC)は2日、システム性能分析ソフトの新版「WebSAM Invariant Analyzer Ver1.4」を発表した。大規模クラウド向けに機能が強化されているとのことで、同日より販売を開始し、12月28日より出荷を開始する予定。

 「WebSAM Invariant Analyzer」は、エラーメッセージとして現れない性能劣化などの、いわゆるサイレント障害を自動検知するシステム性能分析ソフト。NEC独自の分析技術を用いて、平常時に学習・モデル化したシステム性能情報に存在する不変関係の崩れから、サイレント障害の検知と原因特定を行えるという。

 新版では、分析可能なシステムの性能情報を、従来の3万件から100万件に拡大し、大規模クラウドでもリアルタイムな性能分析が可能になった。また、ボリュームディスカウント価格を新たに設定し、10万件の分析を行う場合、性能情報1件あたりの導入コストを従来比80%に低減させたほか、最小価格を従来の1/3に抑えたエントリー版も新たにラインアップしている。

 さらに、サイレント障害発生の要因を、影響度の高い順にランキングする機能において、自動抽出アルゴリズムを改善し、原因個所の特定にかかる時間を短縮したとのこと。

 価格は、「WebSAM Invariant Analyzer Ver1.4」の基本ライセンス(5000カウンター含む)が1150万円(税別)、同製品のエントリー版の基本ライセンス(1000カウンター含む)が400万円(税別)。

 なお今回は同時に、データセンターの運用自動化スイート「WebSAM vDC Automation」で、「WebSAM Invariant Analyzer Ver1.4」のシステム性能分析機能を備えたオプションを製品化した。

 加えて、「WebSAM vDC Automation」を介してIaaSのサービス管理を行う「WebSAM Cloud Manager」のポータル画面にも、サイレント障害発生のアラート表示が可能になっている。また同製品においては、月額課金での提供も行うとした。

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(石井 一志)
2011/11/2 13:45