ユニアデックス、インターネット経由でアプリシステム一式をストリーミング配信するサービス
ユニアデックス株式会社は27日、アプリケーションシステム環境一式を仮想化し、インターネット経由でユーザーのクライアント/サーバー上に構築する技術を開発したと発表した。同技術の開発は国内で初めてという。またこの技術を用いて、アプリケーションシステム一式を配信する「クラウドストリームサービス」を同日より提供する。
今回ユニアデックスが開発したのは、「インターネット経由で仮想化環境を配信する技術」、「OS、データベース、アプリケーションソフトを含めた大容量(20GB以上)の配信を可能にする技術」、「各種ソフトウエアパラメーターを最適な値に自動設定する技術」の3つ。
これらの技術を用いると、ユーザーが使うアプリケーションシステムに関連した、OS、データベース、アプリケーションの各パラメータを稼働に最適な状態に設定し、インターネットを経由で配信可能。ユーザーのクライアント/サーバーに仮想環境を構築することにより、ユーザーは自ら設定を行うことなく、最適な設定でアプリケーションの利用を開始できるという。
また、この技術を用いたクラウドストリームサービスでは、アプリケーションシステム一式を、パラメータ設定込みで、クラウドサービスとして提供する。これにより、ユーザー自身のクライアント/サーバー上へ、煩雑なインストール作業や設定作業を行わずとも、アプリケーションシステムが最適な状態で稼働する仮想環境を自動的に構築できるとした。また通常のSaaSとは異なり、ユーザーのシステム環境内でデータベースが動作するので、個人情報漏えい防止などのセキュリティ対策を、オンプレミス並みに行えるとしている。
メニューとしては、企業拠点ごとのシステム資産を1つのデータセンター内に統合・集約して運用する、プライベートクラウドの統合運用管理ソリューションと、アプリケーションプロバイダを対象に、アプリケーションシステム一式をクラウドから配信するサービスの2つを用意する。
いずれの場合も、ユーザー側のファイアウォールやプロキシといった、通信機器の設定を一切変更することなく、イントラネット内のクライアント/サーバーに配信できるほか、従来のクラウドサービスでは高価で利用できなかった、クライアント/サーバー型のアプリケーションにも適用可能とのこと。
またオプションでは、アプリケーションシステムのバージョンアップやセキュリティパッチを自動的に適用・配信したり、各種バックアップなどの運用を行ったりするサービスも提供する。
なおすでに、マジックソフトウェア・ジャパンがクラウドストリームサービスの採用を決めており、同社のビジネスアプリケーション開発・実行フレームワーク「Magic uniPaaS」を、クラウドサービス「uniPaaS on Demand」として提供するとのこと。