富士通東北システムズ、クラウド型図書館システムの無償提供により被災地の図書館を支援
株式会社富士通東北システムズは13日、東日本大震災で被災した岩手県沿岸部の図書館に対して、自社のクラウド型図書館システム「WebiLis(ウェブアイリス)」を無償提供すると発表した。2013年3月までの提供を予定している。
対象となるのは、山田町、野田村、大槌町の3自治体にある公共図書館。これらの図書館では、震災により建物が破壊されたり、蔵書が泥や海水をかぶったり、流失したりといった被害を受けているため、各自治体や企業・団体による本の寄贈などを受けているものの、管理ができず、図書館としての機能が果たせていないという。
富士通東北システムズでは、岩手県滝沢村の湖山図書館から相談を受け、同館でも稼働している「WebiLis」を、復旧までの期間、無償提供することを決めた。
「WebiLis」はクラウドサービスであるため、インターネット環境とPCがあれば、サーバーなどを設置・管理することなく図書館運営が可能で、早期復旧には最適とのことで、運用も含めた支援活動を行うことにより、図書館のスタッフは本来の業務に専念できるとしている。
なお現在は、関係団体の協力のもとでデータの登録作業が行われており、登録が完了され次第、システムを稼働する予定になっている。