富士通、インドからリモートで企業のシステム運用を代行するサービス


 富士通株式会社は7日、インドでのオフショアを活用する運用サービス「オフショア運用サービス(RIM:Remote Infrastructure Management)」を発表した。価格は個別見積もりで、同日より提供を開始する。

 このサービスは、インドに拠点を置く富士通コンサルティングインディア(Fujitsu Consulting India Private Limited:FCIPL)から、リモートでユーザー企業のシステム運用を代行するもの。リスクヘッジを実現するトランジション手法、サービスレベルの明確化、日本人サービスマネージャーの統制や日本でのシャドーイングなど、ユーザー企業のシステム形態と業務内容に応じた新たな運用技術を用いることにより、言語、技術、文化の違いなど、従来のオフショア利用時におけるユーザーの不安を解消した、高品質なシステム運用を可能にするという。

 また、従来よりも低価格でのサービス利用が可能なため、システム運用コストの削減、運用スタッフのコアビジネスへの再配置など、経営の観点からの最適化を実現するとした。なお、富士通の社内実践では、このサービスを利用しシステム監視を行った結果、3年間で約20%のコストダウンを達成しているとのこと。

 セキュリティについては、ユーザー企業の重要データを海外に送信せずに運用を実現するシンクライアントモニタリング手法、欧米での合理的な運用標準体系とセキュリティ運用基準、富士通の館林システムセンターで培ったインシデント管理手法などを用いて、高度なセキュリティレベルを維持したまま、システム運用を実施できるとしている。

 具体的なサービスとしては、システム監視、稼働管理、バックアップ管理、性能管理、セキュリティ管理、変更・リリース管理、サービス管理といったメニューを用意した。

 富士通では、提供開始から1年間で10社、33億円の売り上げを目標としている。

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(石井 一志)
2011/10/7 14:21