NEC、システム構築やソフト開発で全社統一的な「プロジェクト管理標準」を規定
日本電気株式会社(NEC)は6日、システム構築やソフトウェア開発における、全社統一的な「プロジェクト管理標準」を規定したと発表した。情報システム領域・通信システム領域・組み込みソフトウェア開発など幅広く網羅しており、4月から、国内グループ会社、ならびに中国を中心としたオフショア開発で展開を開始している。
具体的な中身としては、「標準プロセス」と「標準ツール」で構成される。このうち標準プロセスは、“プロジェクトマネジャーがやるべき作業”で、進ちょく管理、品質管理、コスト管理、障害管理などの作業と、そのアウトプットとしての帳票を定義した。また標準ツールは、標準プロセスで定義した“やるべき作業”を実施するためのソフトウェアになる。
NECはこれまで、ITサービス、プラットフォーム、キャリアネットワーク、社会インフラ、パーソナルなど、各ビジネスユニット単位でプロジェクト管理標準を整備していたが、複数のビジネスユニットにまたがったプロジェクトが増加していたため、プロジェクト管理手法の統一により効率化を図る必要があったという。また、プロジェクトの複雑化に伴い、管理品質のさらなる向上が必要とされていたとのこと。
こうした背景を受け、従来のITサービス領域(企業・官公庁向けシステム開発)で利用してきたプロジェクト管理手法(社内愛称「APPEAL」)をベースに策定された。また、NECのクラウド開発環境「ソフトウェアファクトリ」の一機能として組み込み、ほかの事業領域にも展開していく予定。
オフショアについては、中国で4月より展開するほか、インドやベトナムなど、ほかのオフショア地域にも順次拡大していく計画で、オフショアにおいても「ソフトウェアファクトリ」で標準ツールなどを利用し、日本の専門部隊がオフショアのプロジェクト進ちょくを統一的に管理する
なおNECではこうした活動を通じて、プロジェクト管理作業の30%効率化、プロジェクト管理品質のさらなる向上、プロジェクトマネジャー育成期間の短縮、グローバルリソースの有効活用などを実現していくとしている。