NTT西日本がクラウドビジネスに参入、「Bizひかりクラウド」を提供開始


 西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)は8日、エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(以下、NTTスマートコネクト)をはじめとした自社のグループ会社と連携し、クラウドビジネスに本格参入すると発表した。「Bizひかりクラウド」の名称で、3月9日からサービス提供を開始する。

 Bizひかりクラウドの特徴は、長年にわたり、通信キャリアとして電話・光IPサービスを提供する中で長年にわたって培ってきた「安心・信頼」の運用実績や、そのノウハウを活用している点。光ネットワークやデータセンターなどの自社インフラを用いたサービスを、企業・自治体に提供し、コスト削減、コミュニティ活性化などの要望に応えるとのことで、営業エリア全30府県に設定している、全39拠点のデータセンターを活用してサービスを提供する。

 また、医療機関や教育機関などに向けては、業界や地域の特性に応じたメニューをパッケージ化して提供する予定。

 サービスラインアップとしては、グループウェア、メールなどのコミュニケーションツールを月額課金で提供するSaaS型の「Bizひかりクラウド ワークスタイル」、ICTシステムのプラットフォームになるサーバー環境を提供する「Bizひかりクラウド プラットフォーム」を用意した。

 価格は、例えばBizひかりクラウド ワークスタイルのグループウェア(10ユーザー)の場合、初期費用が8万3790円、月額費用が2625円。Bizひかりクラウド プラットフォームのベースサーバ V10LC(仮想CPU 1ICU、1GBメモリ、30GBディスク)の場合、初期費用が1万6800円、月額費用が8400円。

 また、これまでの通信キャリアとしての実績とノウハウを生かし、ネットワークを含めたクラウド環境をエンドトゥエンドで診断する「Bizひかりクラウド スマートサポート」も提供され、主にパブリッククラウド向けの簡易診断メニュー「クラウド診断Lite」と、主にプライベートクラウド向けの診断メニュー「クラウド診断」をラインアップする。

 Bizひかりクラウド ワークスタイル/プラットフォームのユーザーには、クラウド診断Liteを標準で提供。これによって、クラウドサービスをより安心して使えるようにユーザーをサポートしていくとのこと。

 Bizひかりクラウド スマートサポートでは初期費用のみ必要で、クラウド診断Liteで30万円から、クラウド診断で300万円から。

 なおNTT西日本は4月から、クラウド技術やクラウドサービスのプロフェッショナル約100名体制で、本社にクラウドビジネス推進組織を立ち上げ、クラウド推進体制を強化することもあわせて発表した。NTT西日本グループの各地域の営業・SEフロント約2000名と、本格的にクラウドビジネスに取り組むとのことである。

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(石井 一志)
2011/3/9 06:00